変形性膝関節症の変形が進むのはなぜ?

2024年07月5日

変形性膝関節症とは?

変形性膝関節症とは、膝関節が痛みを伴い変形が進む期間と痛みはないが変形は残存している期間を繰り返しながら少しずつO脚変形もしくはX脚変形をしていく疾患です。

原因不明と言われてきましたが、最近の研究では原因も徐々に特定されつつあり、対処法もかなり明確になってきています。

先にお伝えしておくとキーポイントは3つ。

「今起きた変形までは仕方ないが悪化は十分に防げる」「早期の管理開始」と「固定」です。

いかに早く始めるか。ある所見が出てきたらすぐに来院いただける環境と意識か。が重要になります。

放置すれば悪化の一途を辿る理由はこのブログを読んでいただければ分かるはずです。

 

変形性膝関節症、悪化開始の所見を見逃さないで!

変形性膝関節症が悪化の段階に入った時、放置すると変形が一段階進みます。
この段階でいかに対策するかが命です。
変形開始、管理開始の合図になる所見は
①関節水腫(関節に水が溜まる)
②腫れ、熱感
③痛み
です。
これらが起こっていれば変形が進む悪化フェーズにあります。

 

なぜ悪化所見に注意が必要なのか?

少しマニアックな話をします。
変形性膝関節症は巷では関節の軟骨が削れてくる病気。などと表現されます。
半分正解、半分不正解です。
少なくともメカニズムは正しく理解されない表現です。

軟骨は当たってゴリゴリすり減っているわけではありません。
関節の中を満たしている関節液は関節の動きを滑らかにする潤滑油ですし、関節面も今の人間の技術を持っていても再現できないくらいの摩擦係数です。

つまり「無茶苦茶滑らか」なんです。

では何が起こって軟骨をすり減らしていくのか?

それはDAMPsと呼ばれる炎症に対する反応が関係しています。

 

DAMPs 炎症が続くことの怖さとは?

変形性膝関節症はそもそもどういった機序で始まるのか?

それは多くの場合、膝関節の軟骨ではなく、半月板と呼ばれる膝に入っているディスクの破損からスタートします。

 

半月板を壊したことがあり、まだたまに痛くなる、水が溜まる、という方は放置すれば変形性膝関節症になる可能性が高いので注意が必要です。
半月板が破損すると、半月板のかけらが関節内に遊離されます。
遊離させた組織片はもちろん死んだ細胞です。
死んだ細胞を検知すると、体は異常事態を想定して炎症を起こします。
ここが重要です。組織が破壊されるときに炎症を起こすわけではなく(起こしますがそれだけではなく)組織片に反応してまた炎症が再燃するのです。

炎症を起こすと炎症性サイトカインと言って炎症性物質が大量に分泌されます。
その中にはプロテアーゼというタンパク質を分解する酵素が含まれています。
プロテアーゼがタンパク質を溶かすということは、軟骨の組織である結合組織や骨膜にも侵食していきます。
さらに壊れた骨膜間にヒアルロン酸や滑液が入り込んでしまえば局所の血流は悪化し突発性骨壊死や脆弱性骨折などの症状にも発展します。

これが炎症が続くことによって軟骨組織や骨組織を蝕み変形を進める化学的な機序です。

ではどうすれば良いか?

答えはシンプルです。
専門用語で言えばメカニカルストレスの排除です。

簡単な言葉で直せば機械的刺激の排除。つまりは外部から刺激を遮断して関節運動を不動に保ち、炎症をいち早くおさめ、1秒でも早くDAMPsのループから抜け出すことが重要です。

そこで私たち柔道整復師と医師にしか許されていない施術方法が大変役立ちます。

固定です。

横須賀悠整骨院ではO脚の施術管理上、何よりも固定と局所の不動、安静を重要視し、科学的根拠に基づいたアプローチを選択します。

 

 

間違っても、痛みや関節水腫を無視してウォーキングや無理な運動などはしてはいけませんし、現状変形性膝関節症までなっていない方であっても半月板に損傷があったり周辺靭帯を何度も傷つけている方は変形性膝関節症予備軍となり得ることを理解し、痛みや腫れ、水腫があるときは速やかに固定をしにきてください。

一度失われた骨組織や軟骨組織は完全には元に戻りません。

今より変形を進めないことが最良の管理です。