筋肉が固くなるってどういうこと? 〜ミオシンとアクチンからやさしく読み解く体のメカニズム〜

2025年03月29日

筋肉が固くなるってどういうこと?
〜ミオシンとアクチンからやさしく読み解く体のメカニズム〜

 

横須賀市久里浜と北久里浜の中間に位置しています。横須賀悠整骨院です。(横須賀南警察署さんやリーフスタジアムの並びです。)

日常生活でよく聞く「筋肉が固くなる」という言葉。肩こりや腰の張り、寝違えなど、さまざまな不調の原因として使われることがありますが、実際にはどういう状態を指すのでしょうか?

今回は、体の中で実際に働いている“ミオシン”と“アクチン”という2つのタンパク質をキーワードに、筋肉の仕組みをわかりやすく解説していきます。

整骨院ならではの視点も交えながら、「筋肉が固くなる」理由と、そのケアの大切さについてお伝えします。

そもそも筋肉ってどうやって動くの?

私たちの筋肉は、無意識のうちに縮んだりゆるんだりを繰り返しています。歩く、座る、手を挙げるといった動作はすべて「筋肉の収縮」によって行われます。

この筋肉の収縮に関わっているのが、「アクチン」と「ミオシン」というタンパク質。

この2つは筋肉の中にある「筋原線維(きんげんせんい)」という細い糸のような構造の中にあり、互いにスライドすることで筋肉が縮む仕組みになっています。

イメージで言うと、ミオシンがアクチンを引っ張ってギュッと縮めることで、筋肉全体が短くなる、つまり「力が入る」状態になるわけです。

筋肉が固くなる=ミオシンとアクチンが“離れられない”状態?
本来、筋肉は「縮む」と「ゆるむ」をバランスよく繰り返して働いています。しかし、長時間の同じ姿勢や過度な運動、精神的ストレスなどの影響で、筋肉がうまくゆるめなくなることがあります。

このとき、筋肉の中ではミオシンとアクチンがずっとくっついたままになっている、もしくはうまく離れられずに引っ張り合った状態が続いていると考えられます。

この状態が続くと、筋肉は「硬直」し、外から触ると張っていたり、コリを感じたり、痛みが出たりするようになります。これが「筋肉が固くなる」という状態です。

どうしてミオシンとアクチンはくっついたままになるの?
筋肉を動かすにはATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーが必要です。ミオシンがアクチンから離れるためにも、このATPが不可欠です。

しかし、疲労や血行不良、栄養不足、運動不足などがあると、このATPの産生や循環が低下してしまい、ミオシンとアクチンが離れにくくなるのです。

つまり、「筋肉が固い」と感じる背景には、体の中のエネルギー循環の低下や、細かい代謝のバランスの崩れが隠れていることもあるということです。

整骨院でのケアがなぜ有効なのか?

横須賀悠整骨院では、このように筋肉が固くなってしまった原因を丁寧に探り、手技療法やストレッチ、筋膜リリースなどを組み合わせてケアしていきます。

外からやさしく刺激を加えることで、滞っていた血流を促し、ATPの循環を活性化。ミオシンとアクチンの動きがスムーズになるようサポートしていきます。

さらに、日常の姿勢や習慣を見直すことで、再び筋肉が固くなりにくい体作りをお手伝いします。

「固さ」を感じたら、放っておかず早めのケアを
筋肉が固くなると、動かしづらくなるだけでなく、関節の動きにも影響が出たり、姿勢が崩れたりする原因にもなります。

さらに長く放置すると、筋肉だけでなく神経や腱、関節の不調にもつながることがあります。

「少し重い」「なんとなく張っている」…そんな感覚でも、体からのサインと受け取り、早めのケアをしてあげることが大切です。

まとめ

 
筋肉が固くなるとは、ミオシンとアクチンの連携がうまくいかず、縮んだまま・緊張したままの状態が続いてしまうこと。

その背景には、エネルギー不足、血行不良、姿勢のクセ、ストレスなど、さまざまな要因があります。

横須賀悠整骨院では、筋肉の仕組みに基づいた丁寧なアプローチで、固くなった筋肉をじっくりゆるめ、本来の柔軟な体を取り戻すお手伝いをしています。

「最近、体がガチガチになってきたかも…」と感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。

参考文献

順天堂大学大学院 医学研究科 論文「筋線維の機械的特性に関する研究」

科研費研究成果報告書「筋収縮と筋硬度に関する基礎的研究」