テニス肘・野球肘
- 手首を反らせるもしくは丸めると肘に痛みがある
- 手の甲を上もしくは下に向けて物を持つと痛みがある
- 特にスポーツはしていないのに肘が痛む
- 肘が痛むもしくは熱を持った感じがする
- 過去にも同じ痛みを経験しており繰り返している
上記のような状態に悩まされている方。
もしかしたらテニス肘もしくは野球肘かもしれません。
テニス肘、野球肘は肘に痛みを出しますが、直接の原因は肘にはありません。
手首の使い方に原因があることが多いとせれています。
なぜテニス肘、野球肘と呼ばれるのか?
テニス肘も野球肘もそれらのスポーツの特定の動作で好発するという理由からその様な名前が付けられていますが、この状態に悩まされている方々の大半はテニスも野球もしない方達です。
普通の主婦の方や、デスクワークメインの運動量の少ないサラリーマンの方など、誰にでも起こりうる物です。
ちなみにテニスではバックハンドストローク
でテニス肘は好発。
野球肘は
①内側型 ②外側型 ③後方型 に分類され
①内側型はコッキング期初期から加速期
②外側型も同じくコッキング期初期から加速期
③後方型は加速期からフォロースルー期
に好発します。
では特にテニスも野球もしないのに痛みが出てきた方は何が原因となりうるのでしょうか??
ここから少し詳しく見ていきましょう!
テニスしてないのに?? テニス肘(外側上顆炎)とは?
テニス肘は、ものすごく簡単に説明すると、手首を反らせるときに働く筋肉の収縮によって、それらの筋肉の付着している部分の骨を引っ張ってしまうことが原因となります。
筋肉が骨を何度も何度も強く引っ張ることで骨の周辺や筋肉に炎症が発生するわけです。
好発原因で意外と多いのが、デスクワークで右手でマウスの操作をされる方(右手をマウスの操作のために反らせていませんか??)
や、重いものを手の甲が上に向く角度で持ち上げることが多い方(こちらも手首は反らされるベクトルに力が加わりますよね) です。
ただし後述いたしますが、同じ作業をしているかたが何人もいる中で、なぜあなただけが痛みが出てしまったのでしょう??
原因動作ももちろん大切な視点ですが、もっと根本的なもっと広い視野で原因分析をすることが繰り返さないためには大切です。
野球してないのに?? 野球肘(内側上顆炎)とは?
野球肘はもう少し複雑です。
野球肘と一言に言っても
①内側型
②外側型
③後方型
のざっくり分類しても3種類に分類され、それぞれ原因も違います。
①内側型と②外側型は下記の図のように
肘の内側、外側にかかる機械的なストレスが原因となり発生します。
③後方型はフォロースルー期(つまり最後の肘をなば仕切る部分)で、素早く力強い肘の伸びによって肘の後方が衝突することが原因となって痛みを出します(肘頭窩インピンジメント)
野球で起こったこれらは投球制限やフォームの改善など保存療法的なアプローチに加え、後述する全身的な原因分析も大切な観点となります。
野球肘はテニス肘ほど一般の方に発生する頻度は多くないものの、稀に発生する方もいらっしゃいます。(手首を丸める動きを長時間行う方での内側上顆の牽引など)
テニス肘、野球肘を治す上で大切なポイント
ここまでテニス肘、野球肘のお話をしてまいりましたが、どちらも手首や肘が原因だからそこをなんとかすればいいのか! と思いがちですがここで大切な観点は
なぜ手首や肘の稼働率(負担)を増やさなくてはならなかったのか?
この部分の問いです。
✅肩は力強く広い可動域で動けていたのか?
✅肩がはまり込んでいる肩甲骨は?
✅肩甲骨が滑走している肋骨の形は?猫背じゃあないか?
✅肋骨が生えている背骨はしなやかに動くか?
✅神経は正常に伝達していたか?特定の位置で力が入りづらいなどエラーはないか?
✅下半身は安定しているか?安定性のない土台では上半身の可動域、筋肉の出力は制限される
など全身的な視点から原因分析、アプローチの検討が必要です。
テニス肘、野球肘にお悩みの方は一度原因の特定を一緒に行いましょう!
原因とゴールが分かればやることも明確になります。
私たちがサポートいたします!(^_-)