柔道整復術とは?

2024年07月23日

柔道整復術って何?

柔道整復術と聞くとなかなか聞きなれない感覚を持たれるかと思います。

柔道整復術とは柔道整復師(整骨院ではたらく我々が所有している国家資格のことです)が行う施術のことで、長い歴史と西洋医学とも鍼灸あんま的な東洋医学とも違った視点の理論体系と技術体系を持ちます。

柔道整復術を紐解くにはその歴史的な背景がわかるとより有用性が伝わりやすいので、少しだけ遠回りになりますが柔道整復師の成り立ちと西洋医学、東洋医学との関わりについてもご説明していきます。

どうぞお付き合いください!

柔道整復師の起源

柔道整復師の起源を探ると江戸時代まで遡ります。

江戸時代、江戸の街は木造建築物が高密度で建築されており、火事が恐れられていました。(江戸の大火)
ケンカと火事は江戸の華などと言われ、番付が大好きな日本人は、火事から何人を救ったかランキング!みたいな番付をして盛り上がっていたといいます。

その番付の常連が日夜、人の関節を外したり戻したりしていた殺法と活法の使い手たる柔道家たちでした。

彼らは柔道整復師のいわば源流です。

当時中医学や東洋医学の技術、理論が中心だった日本に初めて誕生した解剖学と生理学をベースに考えられた技術、理論体型であったわけです。

しかも勉強熱心で研究熱心で精巧な日本人ですから、その技術体型も非常に精度が高く、そのご西洋医学的が日本に入ってきて西洋医学を扱う医師が誕生してからも、日本の柔道整復術の精度は西洋医学にも全く引けをとっていませんでした。
その証に明治や昭和の時代には、医師に柔道整復師が整復や固定を伝授することが多かったと聞きます。

西洋医学とも東洋医学とも異なる独自の理論体型をもつ柔道整復師の始まりでした。

現代に伝わる柔道整復術

柔道整復術は何も骨折や脱臼にのみ特化した技術ではありません。
横須賀悠整骨院の施術のエッセンスの1つである関節の整復(正しい位置、角度に戻す)をすることはスポーツ障害性疾患(オスグッドやシンスプリント、テニス肘、野球肘など)の施術にも応用していますし、慢性的な症状(腰痛や肩こりなど)にも重要視しています。

この表現だとカイロプラティックと同義と捉える方がいそうなので一応違いを明確化しておくと、カイロプラティックは内蔵や心理などの施術まで範囲と謳っているほどなので実は理論というより「哲学」の要素が強かったりします。
その証として、それはなぜ内蔵が良くなるのですか?それはなぜトラウマが良くなるのですか?と問うても「そういうものだから」という回答が返ってくるでしょう。

柔道整復術は哲学ではなく再現性のある解剖学をベースにした理論体型です。

骨がずれることで筋肉の長さや牽引される方向、張力が変化し、負担のかかり方が変わります。
場所によっては骨をこっちに整復すると痛くなり、反対に逆整復すると痛みが再現される。箇所もあります。

痛みを再現できるし、消すこともできる。本当の再現性はこうでないといかんです。

また、筋肉の力の発揮されるポイントは筋の中腹であることが多く、起始部や停止部には張力は強くはかかりません。
つまり、骨のずれは骨のずれとして施術を行わない限り、自然に良くなることは考えにくいわけです。

これが柔道整復術の有用性と特異点と言えるでしょう。

横須賀悠整骨院ではどんな症状に応用されることが多いの?

柔道整復術は横須賀悠整骨院の柔道整復師が行う技術、理論体型です。
応用されている症状は多岐に渡りますが、特に肘から先、膝から先の症状では応用することが多いと感じます。

前述したテニス肘、野球肘、バネ指、腱鞘炎、オスグッド、シンスプリント、足底腱膜炎、アキレス腱周囲炎、外反母趾などでは柔道整復術のエッセンスを入れることが多いかと考えます。

何度も再発する上記症状では、筋肉の物理療法やマッサージ、安静だけでは不十分かもしれません。

横須賀悠整骨院にご相談くださいね!

エコーの有用性について解説

2024年07月17日

エコーとは?

横須賀悠整骨院では怪我の評価の一環としてエコー(超音波検査装置)を使うことがあります。

エコーはお腹の中の赤ちゃんを観察したりするのんにも使いますよね。
超音波というとても細かい振動を発生させ、それを対象物に浸透させ、帰ってきた波の形で画像を認識する検査機械です。

横須賀悠整骨院では、捻挫、骨折、挫傷などの外傷を検査する際や、オスグッド、シンスプリントなどの障害性疾患、あるいは筋肉の滑走が悪い箇所を探すときなどに使用することが多いです。

エコーがレントゲンやCTより優れている点は?

エコーはレントゲンより像は荒いことが多く読影には技術が必要です。
また、CTのように誰にでも3Dで見えるようなわかりやすさもありません。
しかし、エコーにはエコーにしかないメリットもあるのです。
代表的な3つをご紹介します。

①侵襲性が低い

侵襲性とは、人体に与える負の影響のことです。
レントゲンでもCTでもX線を浴びてしまうので放射線被曝は免れません。
昔のレントゲンを多用するお医者さんなどはレントゲンによって手が変形してしまった方などもよくいらっしゃいました。
そこまで強い被曝ではないですし、必要範囲で普通に受けるだけなら何も問題はありませんが、一応侵襲性は0ではありません。
その点エコーは超音波ですので侵襲性は0と言っても良いでしょう。
基本的に人体を害する要素がありません。

②動作中の部位をとることができる

ここが意外と認知されていませんが、エコーの圧倒的な強みの1つです。
エコーは動作中に見たい部分に当てれれば、動作中の部位を観察できます。
よって、筋や靭帯、腱などの軟部組織が動作によってどう動くか、収縮するか、滑走するか。を観察する上ではレントゲンやCTのようにじっと止まって撮影する機械では読み取れない情報が読み取れます。
こちらはエコーの最大のメリットと言えるでしょう。

③脈管系の動きを認知できる

エコーにはドプラと呼ばれる機能が備わっており、動脈や静脈を識別することができます。
これによって血栓や血流不良部位を検知できることがあります。

 

エコーがないと怪我はわからないことが多いの?

実はそうでもありません。
私たちがエコーを使うとしたら、基本的に検査の最後です。
まずは徒手検査や基本の評価(手で触る、力を加える、目で確認する、ヒアリングする)を行いある程度可能性のある原因に目星を付けてから、それでも答え合わせが必要な時に使用します。

施術前と施術後の筋肉や関節の動きの違いを見て感じてほしい場合にも使うことがあります。
目で確認できると施術を受けるお客様も面白いかなと。

エコー検査を受けてみたい方はおっしゃってくださいね!

体質改善とサプリメンテーション【総集編】

2024年07月5日

体質改善とは何を指しているのか?解像度をもう一つ上げて解説

体質改善という言葉が昨今流行っており、一言で体質改善と言っても何を以て体質改善とするのか?努力すべき方向性はどこか?明確な基準は何か?
時間もお金も労力もかかることなので明確にしておかなくてはなかなか続かないはずです。

ここでは医療従事者国家資格者の立場で、さまざまな栄養学、代謝学、病理学、整形外科学に数100万円(少なくとも)と10年以上かけて勉強してきた中で、たどり着いた体質改善の定義と概念についてお話します。

体質改善の定義

何を以て体質が悪いと判断するのか?
何を以て体質が改善したと判断するのか?

いくつか指標として考えたい概念があります。

①耐糖能

耐糖能という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
あまり馴染みのない言葉かもしれません。
これは読んで字の如く、糖質を口から食べて体に入れた時にどれだけ効率よく消化、吸収して、血液を介して身体中に運搬し、どれだけ効率よく身体中の細胞に取り込んで燃焼できるか?という指標です。

超重要な指標の1つで耐糖能が正常な方は私の体感だと全体の50%くらいの印象です。
それほどまでに下がっている方が多い指標です。
フリースタイルリブレという血糖値測定パッドを使い簡単に測定し指標とすることができますし、血液検査の結果を見れば簡単に読み取れます。

②栄養状態

これは漠然とした表現ですが、指標がしっかりと存在します。
身長、体重、年齢、性別から割り出される基礎代謝と運動代謝を計算し、まずは過不足なくカロリーが摂取できているか?を確認します。
カロリー管理に適した外部のサイトやアプリも後ほど紹介いたします。

次に重要なのがPFCバランスです。
こちらはp=プロテインつまりタンパク質、f=ファットつまり脂質、c=カーボつまり炭水化物
の摂取バランスです。
理想のバランスは耐糖能や年齢、運動習慣によって変動しますが、基本的にはPFC=20:25:55くらいが目安となるでしょう。

カロリーが摂取できていてもバランスが適切でなければ身体は低エネルギー状態となり、太りやすい、元気が出ない、むくむ、集中力が持続しないなどが起こります。

この指標は結果だけを見ることはできず、記録を通して分析を行う必要があります。

③アレルギーや慢性的な体の痛み、慢性皮膚炎の有無

この指標は結果にフォーカスした指標です。
アレルギーや慢性皮膚炎では、腸内環境(特に小腸)の悪化、肝臓の解毒処理機能の疲弊、甲状腺機能の低下、炎症作用に抵抗する副腎皮質の疲弊などを疑います。

慢性的な体の痛みがある場合にも、睡眠の質の低下自律神経バランスの乱れ睡眠時の血中アミノ酸濃度の低さを疑います。
慢性的に筋肉や軟部組織、神経などが回復できていないのは、修繕材料の不足も疑わしいわけです。
材料がなければもちろん堅牢な構造物は作られません。
また、たんぱく質合成ホルモンといって、筋肉や軟部組織や神経などあらゆる組織を修復させるホルモンの代表格は成長ホルモンです。
成長ホルモンが分泌されるのは睡眠導入後1−2時間後です。
そもそも睡眠の質が悪くて中途覚醒を繰り返していれば成長ホルモンは十分に出ませんし、成長ホルモンが十分に出たところで血液中に運搬されている材料(アミノ酸=タンパク質)が少なければ意味がありません。

睡眠の質を高めることと、睡眠前にタンパク質(プロテイン)を摂取することが重要なわけです。

 

 

ではどうすれば良いのか?

セクションごとに出てきたキーワードを並べてどうすべきか整理しましょう。

 

①耐糖能セクション

血糖値の適性数値は

空腹時に80-100で安定していること。

食後2時間以内に140以下に血糖値が降りてくること。

食後200以上に血糖値が跳ね上がらないこと。

ヘモグロビンA1Cが5.8以下。(赤血球が糖分とくっついてしまっている割合)

低血糖(血糖値80以下)に下がらないこと。

が重要です。

この記事でここだけは理解していただきたいキーワードを発表します。

それは【血糖コントロール】です。
糖尿病ではなかろうが太っていなかろうが痩せていようが、全員に必要です。
重要すぎて大きくしすぎてしまいました。

血糖値とはなんぞや?

人間は生きていくために、血管という栄養運搬ルートを使って全身の何兆個の細胞に糖というエネルギーを運んでいます。
細胞がエネルギーとしているのは主に糖と脂です。
脂でもエネルギーにはなりますが、糖はど効率よく燃焼できず、しかも活性酸素という炎症の原因となり肝臓等に負担をかける廃棄物も作り出します。
厄介なのが、細胞は糖か脂のどちらかしか同時に使うことはできません。
これをランドルサイクルと言います。
ここで全身の細胞で糖ではなく脂をエネルギー源に選択する細胞が増えると、当たり前ですが血管中には使われないので糖が余ります。
管中のの割合がい=血糖値が高い
という概念が血糖値なわけです。

つまり血糖値が高い方の多くは糖の食べ過ぎではなく、脂の食べ過ぎによって、全身の細胞が脂をメインエネルギーとして選択し、糖を使わなくなってしまっている。ということが言えるわけです。

 

脂がメインエネルギーだとデメリットはざっくり4つ。

①呼吸症という指標があり(説明省きます)脂は酸素消費効率が糖に比べて悪い。
②活性酸素が発生しやすく、肝臓に負担をかけやすい。
③脂には食物繊維が含まれない(含まれるのは糖質のみ)のため善玉腸内細菌の餌が不足し悪玉菌が増える結果、腸内環境が悪化し、腸から栄養を取り込んで真っ先に解毒処理を施す肝臓にもまたもや負担がかかる。
④日頃から糖を代謝する機会が少ないと耐糖能が下がりやすく血糖コントロールが難しくなる。

 

低血糖

また、上記基準の中で最後の低血糖に関してはフリースタイルリブレがなくてもある程度予測可能です。

低血糖になると以下の症状が現れます。
・手足が冷たくなってくる
・イライラする
・急激に眠くなる、ぼーっとする、集中できない
・絶望感、虚無感など精神症状
・睡眠時であれば悪夢や中途覚醒

低血糖は絶食時間が長い場合や糖質の摂取割合が少ない場合にも確かに起こりますが、それよりも血糖値の特性「急激に上がったものは急激に下がる」が関係することが多いです。
ランチに食べすぎると耐糖能が低い方は眠くなります。覚えありませんか?

多くの方がここで対応策を誤り、糖質を控えるとかランチは食べないとかやりますが、間違いです。耐糖能を上げるという策を講じるべきです。

吸収されやすい甘いものも血糖値の急上昇からの急降下を引き起こします。
なるべく甘みの少ない糖(ご飯や芋など)が望ましいでしょう。

低血糖は体にとってはエネルギー不足という大変危険な状態を想起させます。
よって自律神経も交感神経優位となり興奮、覚醒、不眠、イラつき、不安感、体の緊張が取れない(肩こり等)などの症状に結つきやすくなります。

交感神経優位の方はまず、血糖コントロールがおすすめです。施術と合わせて行えれば効果抜群です。

改善策

耐糖能を改善するには、重要なことは3つ
①脂質を意識的に控える
②一回にドカ食いせず少量の食事を頻繁に摂る。(少量頻回食)
③ビタミンB群は糖代謝に必要な栄養素が集中している。ただし尿で排出されやすいので数回に分けて継続的に摂取する必要あり
④肝臓機能のケア アルコールや不要な薬剤は控え、カロリーを必要分しっかり摂取する(カロリー不足や空腹時間が長いと肝臓の糖新生という別の機能を使うためやはり負担がかかる)肝臓と脳で大量消費される栄養素であるビタミンCを大量に補給する。ただし水溶性ビタミンのため尿中で排出されるため数回に分けて摂取する必要あり
⑤食後に横になったりだらだらせず、散歩する、少しストレッチするなど動く。
⑥低血糖を感じたら速やかに補食(糖質メインでおにぎりなどを少量つまむ)
⑦年齢とともに減少するコエンザイムQ10(還元型のみ効果高い)、αリポ酸も糖代謝を促進する栄養素です。

 

②栄養状態セクション

こちらは前項でも比較的触れたのですが、要は脂質控えめ、糖質しっかり。少量頻回食をもっと厳密に管理するパターンです。

糖尿病や悩みがより深刻な場合には選択する必要があるパターンです。

おすすめのツールと使い方の順序を記します。

①まず「メディカルズ本舗」と検索しご自身の年齢、性別、体重、身長、運動程度を入力してください。
基礎代謝と運動代謝が計算されますので摂取すべきカロリーを運動代謝のカロリーと定めます。

②その上でそのカロリーを理想値のPFCバランスに当てこみます。
3000kcalであれば PFC=20:25:55なら  PFC=600:750:1650 (kcal)
となります。あとはこのカロリー比率に従って
タンパク質600kcal 脂質700kcal 炭水化物1650kcalで摂取していけばOKです。
管理しやすいようにg単位に直しますと
タンパク質は1gあたり4kcal 脂質は1gあたり9kcal 炭水化物は1gあたり4kcalですので
タンパク質150g,脂質77g,炭水化物412gとなります。
ね?炭水化物が圧倒的に多くて脂質控えめになるでしょう?
現代人はそもそもここから狂っている可能性が非常に高いわけです。

またカロリー管理は食べた食材を記して計算する必要があるわけですがここでもおすすめのツールがあります。
アプリで「My fitness pal」と検索してインストールしてください。
無料版で十分です。
このアプリで食べたものを入力するとざっくりカロリーとPFCバランスと栄養素を計算してくれます。
非常に楽ちんです!

 

③アレルギーや慢性的な体の痛み、慢性皮膚炎の有無セクション

ここでは出てきたキーワードが多いので一度ワードの整理をして、ワードごとに前述した対応策と合わせて記載していきます。

 

①腸内環境(特に小腸)の悪化

②肝臓の解毒処理機能の疲弊

③甲状腺機能の低下

④炎症作用に抵抗する副腎皮質の疲弊など

⑤睡眠の質の低下

⑥自律神経バランスの乱れ

⑦睡眠時の血中アミノ酸濃度の低さ

以上のざっくり7つでした。

1つ1つに対応策を追記します。

①腸内環境(特に小腸)の悪化
→食物繊維量の担保、善玉菌そのものを摂取する。(サプリメントを使わない場合は糖質量と発酵食品の摂取、脂質を控える、必要な時以外に独断で抗生物質は飲まない)

②肝臓の解毒処理機能の疲弊
→ビタミンC大量補給、脂質を控えて糖質をしっかりとる、必要なカロリーを十分に摂る、血糖コントロール

③甲状腺機能の低下
→肝臓に負担があると非活性型甲状腺ホルモン(T4)を甲状腺ホルモン(T3)に変換しづらくなる。まず肝臓ケア。
 エネルギー不足で脳機能低下。視床下部や下垂体の機能が落ちれば甲状腺ホルモン分泌の命令を出せない。
 まとめると、必要なカロリーをしっかりとって低脂質、糖質しっかりとりつつ、代謝を回すビタミンB群、コエンザイムQ10、αリポ酸、肝臓ケア、脳ケアにビタミンC、マグネシウム

④炎症作用に抵抗する副腎皮質の疲弊など
→炎症が常に起こっているということは肝臓ケア必須、必要カロリー必須、血糖コントロール必須。血糖値を無理やり上げるホルモンも副腎から出しているのでそこにリソースを割かせないこと。(コルチゾールなど)副腎髄質からはアドレナリン、ノルアドレナリンも出るがいずれも低血糖を検知すると放出される血糖値を上げる作用のあるストレスホルモンである。
出すほど交感神経優位にもなり不安感、覚醒等も起こりやすくなる。

⑤睡眠の質の低下
血糖コントロール、必要カロリーの摂取、脂質を控えて糖質しっかり食べる。マグネシウムは補酵素と言って、全身の代謝と筋肉や自律神経の弛緩(緩める)も担うためおすすめ。

⑥自律神経バランスの乱れ
血糖コントロールがまず最初にやるべきこと。

必要カロリーの摂取、脂質を控えて糖質しっかり食べる。マグネシウムは補酵素と言って、全身の代謝と筋肉や自律神経の弛緩(緩める)も担うためおすすめ。

 

⑦睡眠時の血中アミノ酸濃度の低さ

→睡眠の質と時間が確保できているようであれば、睡眠前にタンパク質(プロテイン)の摂取が手軽。肝臓に現段階で負担がある可能性がある場合はなるべく人工甘味料不使用で無添加なものを選びたい。

 

まとめ

様々な観点からなるべく簡単に「体質改善」について書いてきましたが、結局のところ行うことは共通点や重なっている部分が多いことに気づけると思います。

血糖コントロール、そのための栄養素の摂取(ビタミンB群、ビタミンC、マグネシウム、コエンザイムq10、αリポ酸)、体を回復させるための睡眠ケア(血糖コントロール、マグネシウム、プロテイン)。

複雑な栄養成分や突拍子もないとんでも療法なんて必要ありません。

基本に忠実に、どうしても普通の食事で補いきれない部分はサプリメンテーションでカバーする。
忙しく生きる現代人には栄養と体質管理のマインドセットがパフォーマンスと健康維持に必須のスキルだと考えます。

変形性膝関節症の変形が進むのはなぜ?

2024年07月5日

変形性膝関節症とは?

変形性膝関節症とは、膝関節が痛みを伴い変形が進む期間と痛みはないが変形は残存している期間を繰り返しながら少しずつO脚変形もしくはX脚変形をしていく疾患です。

原因不明と言われてきましたが、最近の研究では原因も徐々に特定されつつあり、対処法もかなり明確になってきています。

先にお伝えしておくとキーポイントは3つ。

「今起きた変形までは仕方ないが悪化は十分に防げる」「早期の管理開始」と「固定」です。

いかに早く始めるか。ある所見が出てきたらすぐに来院いただける環境と意識か。が重要になります。

放置すれば悪化の一途を辿る理由はこのブログを読んでいただければ分かるはずです。

 

変形性膝関節症、悪化開始の所見を見逃さないで!

変形性膝関節症が悪化の段階に入った時、放置すると変形が一段階進みます。
この段階でいかに対策するかが命です。
変形開始、管理開始の合図になる所見は
①関節水腫(関節に水が溜まる)
②腫れ、熱感
③痛み
です。
これらが起こっていれば変形が進む悪化フェーズにあります。

 

なぜ悪化所見に注意が必要なのか?

少しマニアックな話をします。
変形性膝関節症は巷では関節の軟骨が削れてくる病気。などと表現されます。
半分正解、半分不正解です。
少なくともメカニズムは正しく理解されない表現です。

軟骨は当たってゴリゴリすり減っているわけではありません。
関節の中を満たしている関節液は関節の動きを滑らかにする潤滑油ですし、関節面も今の人間の技術を持っていても再現できないくらいの摩擦係数です。

つまり「無茶苦茶滑らか」なんです。

では何が起こって軟骨をすり減らしていくのか?

それはDAMPsと呼ばれる炎症に対する反応が関係しています。

 

DAMPs 炎症が続くことの怖さとは?

変形性膝関節症はそもそもどういった機序で始まるのか?

それは多くの場合、膝関節の軟骨ではなく、半月板と呼ばれる膝に入っているディスクの破損からスタートします。

 

半月板を壊したことがあり、まだたまに痛くなる、水が溜まる、という方は放置すれば変形性膝関節症になる可能性が高いので注意が必要です。
半月板が破損すると、半月板のかけらが関節内に遊離されます。
遊離させた組織片はもちろん死んだ細胞です。
死んだ細胞を検知すると、体は異常事態を想定して炎症を起こします。
ここが重要です。組織が破壊されるときに炎症を起こすわけではなく(起こしますがそれだけではなく)組織片に反応してまた炎症が再燃するのです。

炎症を起こすと炎症性サイトカインと言って炎症性物質が大量に分泌されます。
その中にはプロテアーゼというタンパク質を分解する酵素が含まれています。
プロテアーゼがタンパク質を溶かすということは、軟骨の組織である結合組織や骨膜にも侵食していきます。
さらに壊れた骨膜間にヒアルロン酸や滑液が入り込んでしまえば局所の血流は悪化し突発性骨壊死や脆弱性骨折などの症状にも発展します。

これが炎症が続くことによって軟骨組織や骨組織を蝕み変形を進める化学的な機序です。

ではどうすれば良いか?

答えはシンプルです。
専門用語で言えばメカニカルストレスの排除です。

簡単な言葉で直せば機械的刺激の排除。つまりは外部から刺激を遮断して関節運動を不動に保ち、炎症をいち早くおさめ、1秒でも早くDAMPsのループから抜け出すことが重要です。

そこで私たち柔道整復師と医師にしか許されていない施術方法が大変役立ちます。

固定です。

横須賀悠整骨院ではO脚の施術管理上、何よりも固定と局所の不動、安静を重要視し、科学的根拠に基づいたアプローチを選択します。

 

 

間違っても、痛みや関節水腫を無視してウォーキングや無理な運動などはしてはいけませんし、現状変形性膝関節症までなっていない方であっても半月板に損傷があったり周辺靭帯を何度も傷つけている方は変形性膝関節症予備軍となり得ることを理解し、痛みや腫れ、水腫があるときは速やかに固定をしにきてください。

一度失われた骨組織や軟骨組織は完全には元に戻りません。

今より変形を進めないことが最良の管理です。

テーピングの重要性と効果

2024年07月3日

横須賀悠整骨院の施術の一つとして、テーピングがあります。テーピングは、スポーツ選手や一般の人々が怪我から回復するためのサポートとして広く利用されており、その効果と重要性は多岐にわたります。今回は、テーピングがどのように機能し、どのような効果が期待できるのかを詳しく見ていきましょう。

テーピングの基本

 

テーピングとは、特別なテープを使用して筋肉や関節をサポートする技術です。テーピングにはいくつかの種類がありますが、一般的に使用されるのは以下の二つです:

1. キネシオロジーテープ:
– 伸縮性があり、筋肉や関節の動きを妨げずにサポートします。
– 筋肉の痛みや腫れを軽減し、自然な動きをサポートするために使用されます。

2. ホワイトテープ:
– 伸縮性が少なく、特定の関節や筋肉を固定するために使用されます。
– 怪我の予防や再発防止に効果的です。

3.アンダーラップ
-皮膚のかぶれや肌荒れや外傷がある場合にはアンダーラップという皮膚の保護材料を使い保護した上で処置を行います。

4.KTテープ
-撥水性が強く日常的に水に浸ける部分であっても比較的長持ちします。

テーピングの効果

 

テーピングの効果は多岐にわたりますが、主に以下の点が挙げられます:

 1. 怪我の予防
テーピングは、関節や筋肉を安定させることで、怪我のリスクを減少させる役割を果たします。特にスポーツ選手にとって、テーピングは捻挫や筋肉の過負荷を防ぐための重要なツールとなります。
同じテーピングでも巻き方によっては、関節の固定、筋肉の補助、皮膚下組織の循環の改善や滑走性のサポートなどさまざまな目的に対して用いられます。

2. 痛みの軽減
テーピングは、圧力を分散させることで痛みを軽減します。キネシオロジーテープは、皮膚と筋肉の間にスペースを作り、血流とリンパの流れを促進することで、痛みと腫れを軽減します。
内出血の引きもテーピング施術部から綺麗になっていきます。

3. 怪我からの回復サポート
怪我からの回復過程において、テーピングは重要な役割を果たします。関節や筋肉を適切にサポートしながら動きを制限することで、再度の怪我を防ぎつつ、自然な回復を促進します。

4. パフォーマンスの向上
テーピングは、筋肉のサポートを強化し、疲労を軽減することで、アスリートのパフォーマンス向上にも寄与します。適切にテーピングされた筋肉は、より効率的に動作し、疲労を遅らせることができます。
人工筋肉などと表現される先生もおられます。UFCなど一部のプロ競技ではそのため禁止されています。

テーピングの重要性

 

専門家の知識と技術
テーピングの効果を最大限に引き出すためには、専門的な知識と技術が必要です。横須賀悠整骨院では、施術者が患者一人ひとりの状態に合わせて最適なテーピング方法を提供します。誤ったテーピングは逆効果となる可能性があるため、自己判断で行うのは避けた方が良いでしょう。

個別対応
患者の症状や怪我の状態に応じたテーピングが必要です。個々のニーズに応じたカスタマイズされたテーピングを提供することで、最大の効果を引き出します。

必要な方には巻き方も指導いたします

コンタクトスポーツや部活動など整骨院に来られない時間にもケガの管理が求められる場合などには付き添いの方にテーピングの巻き方をお教えさせていただき巻いていただくこともございます。

 

怪我をしていても仕事や部活で動かさざるを得ないケースでは選択、提案ことがある手法です。

以上、横須賀悠整骨院におけるテーピングのお話でした!

自律神経の乱れに悩める方へ。ポリヴェーガル理論とは。

2024年06月27日

ポリヴェーガル理論(Polyvagal Theory)は、アメリカの神経科学者、スティーヴン・ポージェス(Stephen Porges)博士によって提唱された理論です。この理論は、自律神経系、特に迷走神経(ヴァーガス神経)に焦点を当て、私たちの感情的および社会的行動にどのように影響を与えるかを説明しています。

ポリヴェーガル理論の基本概念

本来、自律神経は交感神経と副交感神経に2分されて論じられることが多く、ざっくり興奮、覚醒を司る交感神経と興奮の沈静化とリラックスを司る副交感神経が存在すると言われてきました。

最近では副交感神経をさらに2種類の迷走神経に分ける理論が支持されてきています。

横須賀悠整骨院の自律神経調整にも一部応用されている理論なのでご説明いたします。

 

ポリヴェーガル理論では、自律神経系を以下の三つの主要な経路に分けて説明します:

1. 腹側迷走神経経路(Ventral Vagal Pathway)
2. 交感神経経路(Sympathetic Pathway)
3. 背側迷走神経経路(Dorsal Vagal Pathway)

1. 腹側迷走神経経路(Ventral Vagal Pathway)

 

腹側迷走神経経路は、顔、喉、心臓に関連しており、社会的なつながりや安全感を感じるときに活性化されます。この経路が活発であるとき、私たちはリラックスし、社会的交流や親密な関係を築くことができます。
顔、つまり表情筋などを司っていることからも、人間を人間たらしめているコミニュケーションや「つながり」を司る神経でもあり、腹側迷走神経がうまく使えていないと表情が乏しくなtたり声が出づらくなるなどの特徴があります。

逆にこの領域へのアプローチが適切に行えると表情筋の動きが変わることもあります。

2. 交感神経経路(Sympathetic Pathway)

 

交感神経経路は、戦うか逃げるかの反応(Fight or Flight)に関連しています。ストレスや危険を感じると、交感神経が活性化され、心拍数が上がり、体は即座に行動を取る準備をします。

過剰に働かせすぎると不眠や興奮状態、ひどいと過呼吸などの交感神経優位症状が出ることもあります。

3. 背側迷走神経経路(Dorsal Vagal Pathway)

 

背側迷走神経経路は、凍りつき反応(Freeze Response)に関連しています。極度のストレスや絶望を感じたときに活性化され、エネルギーを節約し、生存を図るために身体がシャットダウンするような状態になります。

発生学的には一番古くから存在する自律神経であると言われており、爬虫類などにも存在します。

休息や消化吸収を司り、ここが機能しづらくなると便秘や下痢につながったり、うまく交感神経の抑制ができなくなることがあります。

ポリヴェーガル理論の意義

 

ポリヴェーガル理論は、心理療法、特にトラウマ治療において非常に重要な概念となっています。以下の点でその意義があります:

1. トラウマの理解と治療:トラウマを経験した人々が、なぜ特定の状況で特定の反応を示すのかを理解する手助けとなります。
2. 安全感の提供:施術者がクライアントに安全感を提供するための方法を学ぶことができます。
3. 身体的反応の理解:感情的なストレスが身体にどのように影響を与えるかを理解し、それに対処する方法を学ぶことができます。

実生活での応用

 

ポリヴェーガル理論は、日常生活にも応用することができます。例えば、次のような方法で役立てることができます:

1. 深呼吸や瞑想:腹側迷走神経を活性化させ、リラックスと安全感を感じるための方法です。
2. 社会的なつながり:家族や友人との良好な関係を築くことで、腹側迷走神経を活発に保ちます。
3. 自己認識の向上:自分自身の身体的反応を理解し、適切に対処することで、ストレスを管理しやすくなります。

まとめ

 

ポリヴェーガル理論は、自律神経系と感情、行動との関係を深く理解するための重要な理論です。この理論を理解し、実生活に応用することで、ストレス管理や社会的関係の改善、トラウマ治療に役立てることができます。日常生活の中で、ポリヴェーガル理論の考え方を取り入れて、心と体の健康を保ちましょう。

ばね指の原因と対処法

2024年06月18日

1. ばね指とは何か

ばね指は、手指の腱鞘が炎症を起こすことで、指の動きが制限され、痛みを感じる症状です。特に手を頻繁に使う人に多く見られ、指を曲げたり伸ばしたりする際に引っかかり感やロックされる感覚が特徴です。早期の施術が重要です。

1.1 ばね指の基本的な定義

ばね指は、手の指の腱と腱鞘の摩擦で炎症が生じる状態です。特に中指や薬指に多く、朝や長時間の使用後に悪化することが多いです。
指の関節を曲げ伸ばしする際に引っかかりを感じたり、強張りやパキパキ音が鳴ることもあります。
腱鞘炎からばね指になることも、ばね指から腱鞘炎に鳴ることもあり、放置すると腱鞘炎とばね指を行き来しながらよくなりづらくなっていきます。

1.2 ばね指の一般的な症状

主な症状は、指の引っかかり感や痛み、完全に曲げたり伸ばしたりすることが難しい状態です。腫れや熱感も現れることがあります。

1.3 ばね指の進行過程

初期段階では軽い引っかかり感や痛みがありますが、進行すると指の動きがさらに制限され、最悪の場合、完全に動かなくなることもあります。
前述した通り腱鞘炎になるパターンもあります。

2. ばね指の主な原因

ばね指は日常生活や職業、遺伝的要因などが原因となります。特に指を頻繁に使う人が発症しやすいです。

2.1 日常生活の影響

長時間のスマートフォン操作やパソコンでの作業、家事や育児が原因となることがあります。過度の使用を避け、適度な休息とストレッチが予防に有効です。
ばね指の根本原因として手首や手の指の関節をまっすぐに使えていないというものがあります。

セルフチェックとして
①体の前に肘を伸ばして手を伸ばしましょう
②中指が前腕の中央を通る延長線上に来るように揃えましょう(この時点で小指側に中指がずれている人が多いです)
③前腕と中指の基準をずらさずに手首を反らせましょう。
④その位置で各指のPIP関節(第2関節と呼ばれる部分)のみ曲げましょう。
⑤曲げるときは指の方向が曲がったり動かしづらい指やひっかっかる指がないかもチェックしてみてください。

このセルフチェックで違和感や痛みがある指はばね指や腱鞘炎を起こしやすい指と推測できます。

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2.2 職業や趣味による影響

楽器演奏や手作業を伴う職業、スポーツが原因でばね指を発症することがあります。作業の合間に休息を取り、専門家に相談することが推奨されます。

スポーツや職業での動作など、フォームや体の使い方に大きく介入することは慎重に行わねばならず、お客様と相談しながら改善できるポイントを探っていきます。
ちょっとしたポイントで改善に向かっていくこともありますので諦めずにまずはご相談ください。

 

3. ばね指の評価方法

ばね指の評価には整骨院での専門的な検査、が推奨されます。

3.1 整骨院での評価プロセス

横須賀悠整骨院では、症状の聞き取り、指の動作確認、必要に応じて検査を行い、正確な評価のもと施術を行います。

3.2 自己チェックのポイント

指の動きや痛み、腫れ、カクンという感覚があるかを確認します。異常を感じたら早めに整骨院に行きましょう。
前項で紹介したセルフチェックもおすすめです。

 

4. 日常生活での予防法

4.1 正しい手の使い方

適切な角度で手首、指を使うことが重要です。
動作時に指や手首が曲がっていたり捻れている場合は修正していく必要があります。

4.2 ストレッチとエクササイズ

筋肉をほぐし、血行を良くするストレッチ、動作パターンを修正するエクササイズが推奨されます。

4.3 防止するための生活習慣

バランスの良い食事、十分な睡眠、ストレス管理が重要です。
人間の修復機能が一番働くのはタンパク質合成ホルモンである成長ホルモンの分泌が高まる睡眠時です。
睡眠時に体の構成要素となるアミノ酸濃度が担保されていることも重要となるので十分なカロリーを適切なバランスで摂取し、睡眠時間をしっかり確保できていることも重要です。

 

5.専門家に相談するタイミング

ばね指の症状が出た場合、早めの評価と適切な施術が重要です。日常生活での予防とリハビリで悪化を防ぎつつ、なるべく早期に横須賀悠整骨院にご相談ください。
炎症を繰り返していると腱や筋の変性に繋がり、よくなるのに余計に時間がかかったり、痛みや可動域制限が悪化していってしまう可能性もあります。

足関節捻挫についての説明

2024年06月11日

1.足関節捻挫とは?

足関節捻挫は、足首の関節が無理な方向に曲がることによって起こる靭帯の損傷です。スポーツや日常生活の中で頻繁に見られる怪我であり、急な動きや不安定な地面での動作が原因となることが多いです。

1.2 足関節捻挫の主な症状

足関節捻挫の症状は、損傷の程度によって異なりますが、一般的に以下のような症状が現れます:

1. 痛み:捻挫した直後から痛みが発生し、時間が経つにつれて痛みが強くなることがあります。通常、痛みは足首の外側に集中します。
2. 腫れ:損傷部位が腫れ、靴を履くのが難しくなることがあります。
3. あざ:内出血により、青あざや赤みが見られることがあります。
4. 動かしにくさ:足首の可動域が制限され、歩くのが困難になることがあります。
5. 不安定感:足首が不安定に感じ、歩行時にぐらつくことがあります。

1.3 足関節捻挫の原因

足関節捻挫が発生する原因は多岐にわたります。以下は一般的な原因です:

不適切な着地:ジャンプや飛び降りた際に不適切な着地をすると発生しやすいです。
不安定な地面:砂利道や凹凸のある地面での歩行やランニング中に起こりやすいです。
急な方向転換:スポーツ中に急に方向を変える動作で足首をひねることがあります。
筋力不足:足首周りの筋肉が弱いと、捻挫をしやすくなります。
過去の捻挫歴:以前に足関節捻挫を経験していると、再発するリスクが高まります。

1.4 足関節捻挫の施術方法

足関節捻挫の施術は、損傷の程度に応じて異なります。以下の施術法が一般的です:

1. RICE法:
– 安静 (Rest):足首を休ませ、負荷をかけないようにします。
– 氷冷 (Ice):冷やすことで腫れを抑え、痛みを軽減します。15〜20分程度の冷却を数時間おきに行います。
– 圧迫 (Compression):弾性包帯で足首を圧迫し、腫れを抑えます。
– 挙上 (Elevation):足を心臓より高く上げ、血流をコントロールして腫れを抑えます。

2. 運動療法:担当施術者の指導のもとでリハビリを行い、筋力と柔軟性を回復させます。ストレッチや筋力強化運動が含まれます。

4. 装具の使用:足首の安定性を保つために、サポーターやテーピングを使用することがあります。

1.5 リハビリと回復

足関節捻挫の回復には時間がかかる場合がありますが、適切なリハビリを行うことで回復を早め、再発を防ぐことができます。以下はリハビリのステップです:

1. 初期段階:痛みや腫れが引くまで安静を保ち、軽いストレッチや足首の可動域を保つ運動を行います。
2. 中期段階:腫れが引いたら、筋力強化運動を開始します。足首周りの筋肉を鍛えることで、再発を防ぎます。
3. 後期段階:バランス訓練や動作の練習を行い、日常生活やスポーツ活動に戻る準備をします。

2.予防方法

足関節捻挫を予防するためには、以下のポイントに注意することが重要です:

– 適切なシューズの選択:足首をしっかりサポートするシューズを選びましょう。
– 筋力トレーニング:足首周りの筋肉を強化することで、捻挫のリスクを減らします。
– 柔軟性の向上:ストレッチを行い、足首の柔軟性を保つことが大切です。
– ウォーミングアップ:運動前に十分なウォーミングアップを行い、体を準備します。
– 注意深い行動:不安定な地面や急な動きに注意し、足元を確認する習慣をつけましょう。

3. まとめ

足関節捻挫は誰にでも起こりうる怪我ですが、適切な対処とリハビリを行うことで、早期に回復し、再発を防ぐことができます。捻挫の症状が見られた場合は、すぐに適切な施術を受けることが重要です。足首の健康を守るために、日頃から予防策を心がけましょう。

私たち横須賀悠整骨院スタッフ一同、患者さんが安心して施術を受け、早期回復を目指せるよう全力でサポートいたします。どんな些細なことでも、お気軽にご相談ください。

内側側副靱帯損傷とは?

2024年06月10日

1. 内側側副靱帯とは何か

内側側副靱帯は膝の内側にある靱帯(関節を保護する紐のような組織)の一つです。主に膝関節の安定性を保持する役割を持っています。特に膝が内側に倒れる動作を制限し、靱帯が伸ばされることで過度な動きを抑えるのです。これにより、歩行や走行などの日常生活における膝の機能を支えることになります。靱帯は体内でとても硬い組織であり、その強度は膝関節の健全な動作に不可欠となります。
ちなみに靱帯組織はゴムのような伸縮性はなく紐のような組織です。靱帯が伸びるという表現を聞くことがありますが靱帯は伸びません。部分断裂を繰り返すことで結果的に長くなってしまいますが伸び縮みはせず、伸びたら伸びっぱなしなのが靱帯です。

1.1. 靱帯の役割と機能

靱帯は関節を補強し、安定させるために不可欠な組織です。内側側副靱帯は内側の膝関節に位置し、膝の内側への過度な開きを防ぎ、また外側への不自然な動きに対しても制限をかけます。過度なストレスから関節を守り、適切な動きができるようにしているのです。さらに、靱帯は感覚受容器を含んでおり、関節の位置感覚や動きを認識するのにも貢献しています。これにより、スムーズな動作が可能となり、身体のバランスを維持することができるのです。

1.2. 故障しやすい原因とメカニズム

内側側副靱帯の故障は、スポーツ中の接触や非接触の事故によって生じることが多いです。例えば、膝に直接衝撃を受けたり、膝が外側へと強く捻じれたりすると、靱帯が過度に伸びてしまい、断裂や損傷に繋がります。また、慢性的な過負荷によっても靱帯は弱くなり、微小な損傷が蓄積することで故障に至ることがあります。さらに、筋力不足や柔軟性の低下も関連しており、膝を守るための筋肉のサポートが不十分な場合、内側側副靱帯に余計な負担がかかりやすくなります。特にお尻の筋肉が弱くなっていたり、扁平足や外反母趾になっていると内側側副靭帯の損傷リスクは上がります。

1.3. 関連するスポーツや動作

内側側副靱帯は、特に身体への衝撃や急激な方向転換が伴うスポーツで損傷しやすい傾向にあります。サッカーやラグビー、バスゴルバーなどは、選手間の接触や急な動きが多く発生するため、内側側副靱帯へのストレスが大きくなります。また、スキーやバスケットボールなど、膝が複雑に動くスポーツでは、内側側副靱帯が過度に伸ばされ、損傷する危険性があります。日常生活においては、階段の上り下りや重い物を持ち運ぶ際などにも注意が必要です。
注意すべきは膝が内股になる動きです。この癖がある方はまずこの癖をよくすることから始めるのが安全でしょう。

2. 損傷の典型的な症状

身体の不調を知る上で、症状の把握は非常に大切です。特に、損傷を受けた際に見られる典型的な症状を理解しておくことは、適切な対処を行うために不可欠です。痛みの位置、強さ、腫れの程度など、細かい症状の変化に注意を払い、なるべく早期に接骨院や整骨院で専門家に評価を受けることをお勧めします。
よくあるのは膝の内側の曲がる部分の真上を押すと痛い、膝を内股にすると痛い、といったものがあります。ひどい場合は不安定感が出ることもあります。

2.1. 内側側副靱帯の痛みと腫れ

内側側副靱帯は、ひざの内側の安定に重要な役割を果たします。この靱帯が損傷すると、まず痛みが発生します。患部が明らかに腫れあがり、触れるだけでも鋭い痛みを感じることがあります。ひざを曲げ伸ばしする動作でも不快感が伴い、重度の場合は日常生活にも支障をきたしてしまいます。損傷の兆候を見逃さず、早めの処置が求められます。

 

2.2. 自己評価の注意点

身体の不調が出た際、たとえ軽度と思える症状も見過ごしてしまうことなく、正確な自己評価が重要です。痛みや腫れ、機能の低下などの症状が現れたときは、素人判断せず、迅速に専門家への相談を検討してください。また、インターネットで情報を得る際は、信頼性の高い整骨院関連のサイトを参照するように心がけましょう。自己評価により適切な時期を見失わず、早期の施術を行うことが、回復への第一歩となります。 

 

3. エコーなどの画像評価の役割

エコーを始めとする画像評価は、病変や異常を捉えるために便利な手段です。エコーはレントゲンやMRIに比べて、動作を行いながらでも読影ができることと、侵襲性が低く健康被害を受けづらいというメリットがあり、特に軟部組織の評価に非常に有効です。骨や関節だけでなく、筋肉、腱、靭帯、そして血管や神経の状態を詳細に見ることが可能です。横須賀悠整骨院にも常備しております。

 

4. 内側側副靱帯損傷における股関節と足関節の重要性

膝関節は別名、被害者の関節などと言われることも多くあります。
なぜ被害者の関節と呼ばれるのか?

それは膝関節そのものの運動方向にはそこまで多様性がなく、基本的には曲げ伸ばしの1方向性の運動をしている関節であるが故に膝関節自体が原因となる動作原因を作り出しづらく、周辺の膝関節以外の原因の被害を受けた結果、膝関節が痛むことが多いことに起因しています。

被害者の関節があるなら加害者の関節もあるんのでしょうか?
私はあると考えています。
それは股関節と足首の関節です。
膝関節を上下に挟むように配置されている股関節と足関節の形状や動作パターンがおかしくなると、膝関節にも不調が出やすいのです。
特に内側側副靱帯がダメージを受けやすいものをご紹介いたします。

①股関節の内巻き
②股関節の柔軟性の低下
③バレーボールやバスケットボールなど膝を内股っぽく使うことが多い競技をしている
④足首が不安定
⑤扁平足
⑥外反母趾
⑦後からアキレス腱を見ると地面と垂直になっておらず逆ハの字になっている

5.内側側副靱帯損傷をよくする上で大切なこと

ここまで内側側副靱帯損傷をよくする上で大切なことをご紹介してきましたがいかがだったでしょうか?
施術では内側側副靱帯の保護と内側側副靱帯に負担がかからない角度への調整、股関節、足首の調整、筋肉の動作パターンの再教育を行います。
中でも大切なのは検査です。
膝関節周辺にはたくさんの靭帯組織や筋肉などの軟部組織が集まっています。
内側側副靱帯損傷に類似した痛みを出すものもありますので、この区別を正確に行うことが実は最も重要なことなのです。
この記事を読んで内側側副靱帯損傷かもしれない?と思った方は横須賀悠整骨院までご相談くださいね。

肩の痛み解消への道筋 インピンジメント症候群解説

2024年06月7日

1. インピンジメント症候群とは何か

インピンジメント症候群は肩の関節部分で、筋肉や腱、滑液包などの組織が挟まれてしまうことにより引き起こされる痛みです。関節の過度な使用や一定の姿勢の継続が原因となりがちであり、特に上肢の活動が多い人に見られることが多いです。

1.1. 症状と評価の基礎知識

インピンジメント症候群の主な症状は、肩の痛みや動かしにくさやつまり感にあります。特に腕を頭上に挙げるときに痛むのが特徴的であり、夜間にも痛みが悪化することがあります。評価は、施術者が行う検査や、エコーなどの画像診断によって確定されることが多いのです。これらの評価を組み合わせて、症状の原因となっている肩周辺の組織の状態を詳しく調べることが可能です。

1.2. 原因となる活動や姿勢

インピンジメント症候群は、特定の姿勢や動作を繰り返すことによって肩関節の位置や使い方の偏りが発生して引き起こされることが多いです。たとえば、長時間のパソコン作業や上肢を使ったスポーツ、あるいは肩を上に挙げ続ける作業などが原因の1つとして挙げられます。これらの活動は、肩の筋肉や腱に常に圧力をかけ、組織が挟まれる原因となり得るのです。

 

2.1. 日常生活での姿勢の重要性

私たちは意識しない間に多くの時間を過ごしている姿勢が、健康に大きく影響しています。特に、長時間のデスクワークや立ち仕事は、背骨や首への負担が大きくなりがちです。正しい姿勢を保つことは、これらの負担を軽減し、筋肉のバランスを整えることに役立ちます。姿勢が良いことで血流が改善し、疲労回復にもつながりますし、前述した肩関節の位置と使い方の癖の予防にも役立ちます。日常生活で意識できる姿勢の改善としては、背筋を伸ばす、肩の力を抜く、パソコンの位置を見直す、適度に休憩を取るなどがあります。小さな工夫から始めて、身体の不調を未然に防ぐことが大切です。

2.2. ストレッチと筋トレによる予防

予防の段階ではストレッチや筋力トレーニングは有効であると言えます。日々の生活の中でストレッチや筋トレを取り入れることは、体の柔軟性を保ち、筋肉のバランスを整えるために非常に役立ちます。ストレッチは、筋肉の緊張を和らげ、可動域を広げることで怪我を防ぎます。また、筋トレは、筋力を強化し、関節や骨を守る働きがあります。筋トレには、大きなウェイトを用いる必要はなく、自体重を使ったエクササイズでも十分な効果が得られます。日常的にこれらの活動を組み込むことで、病気のリスクを減らすことが可能ですし、ストレス発散にも役立ちます。まずは無理のない範囲から始め、徐々に習慣化していきましょう。

お勧めの簡単なエクササイズを2つ記します。
①シュラッグ  立った状態で肩を真上にすくめます。10秒キープして力を抜きます。この時、背中の後ろで肩甲骨が酔った状態をキープしながら行えればよりベターです。
②コブラ    あぐらをかいて座ります。背中の肩甲骨を内側に寄せて肩を上にすくめます。そのままできる範囲で肩関節を外巻きにしていき10秒キープします。

3. 痛み時の対処法

痛みを感じたときは一度運動やストレッチを自己判断で行うのはストップしてください。
まずはその痛みの原因を理解することが大切です。軽度の痛みなら、安静にして体を休めたり、適度な温度の湿布をすることでも軽減することがありますが、ストレッチや運動で悪化してしまうケースも少なくありません。
インピンジメント症候群は関節の位置の偏りが起きているケースがあるので、このケースではここが改善されていない限りは運動やストレッチは負荷の一極集中を作りやすいのは想像しやすいかと思います。まずは横須賀悠整骨院はじめ専門家の評価を受けることが大切です。

 

4. 放置のリスク

<弊社ホームページの肩関節周囲炎のページでも説明をしていますが、インピンジメント症候群は四十肩、五十肩の前段階であることも少なくありません。
四十肩、五十肩は発生してしまうと改善まで長ければ数ヶ月から数年かかる例もあります。インピンジメント症候群の段階で対処できれば適切な施術を適切な頻度で行い、日常の注意点を守れれば通常長くても1から2ヶ月で痛みは軽減します。施術にかかる費用や時間、労力を比較しても早い段階で施術を開始するほうがコストパフォーマンスにも優れていると言えるでしょう。
また、慢性的な症状に移行して年月が経過すると筋肉や関節が変性してしまうリスクも存在します。こうなってしまうと症状の改善にかかる時間は大幅にのび、かつ変性は完全には元の組織に戻ることはないので気質的な問題は残存してしまいます。

以上踏まえても軽度のつまり感や痛みであっても軽視せず早い段階でご相談いただくのが推奨されます。

 

 


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