足の親指の付け根が痛むときに見直したい3つの習慣
2026年09月8日
足の親指の付け根が痛むときに見直したい3つの習慣
神奈川県横須賀市久里浜と北久里浜の中間に位置する接骨院・整体院の横須賀悠整骨院です。当院には、長時間の立ち仕事をされている方や、日々のウォーキングを日課にしているシニアの方から「足の親指の付け根がズキズキする」というご相談が、季節を問わず寄せられます。靴を履くたびに気になる、階段を上るときに体重をかけると痛む、そんな声も少なくありません。湿布を貼ってしのいでいるうちに、いつの間にか数か月が経っていたという方にもよくお会いします。今回は、足の裏側にある小さな骨「種子骨」まわりの痛みについて、最近発表された海外の系統的レビューをもとにお伝えします。

足の親指の付け根に起こる「種子骨炎」とは
親指の付け根、ちょうど足の裏側にあたる部分には、米粒よりもひと回り大きい二つの小さな骨が埋め込まれています。これを種子骨と呼びます。腱の中に埋め込まれるようにして存在し、歩行や走行の際に地面からの衝撃を吸収する役割を担っています。体重の多くはこの部分を通過するため、繰り返し負荷がかかることで炎症を起こすことがあります。これが種子骨炎です。捻挫や骨折のようなはっきりしたきっかけがないまま、いつの間にか痛み出すケースが多いのも特徴のひとつで、初めのうちは「疲れがたまっているだけだろう」と見過ごされがちです。
こんな痛み方に心当たりはありませんか
- 親指の付け根を指で押すとズキッとする
- つま先立ちや階段の上りで体重をかけると痛む
- 長く歩いた日の夕方に、特に強く感じる
- 患部がわずかに腫れている、触ると熱っぽい
- 靴底が薄いと痛みが強くなる
- 裸足で硬い床を歩くと響くように痛む
こうした症状に一つでも当てはまる方は、次に紹介する原因が関係しているかもしれません。二つ以上当てはまる場合は、我慢を続けずに一度状態を確認しておくことをおすすめします。当院にお越しになる方の中には、痛み始めてから数週間、市販の湿布だけで様子を見ていたという方も少なくありません。なお、親指の付け根の痛みは外反母趾や神経の圧迫による痛みと似ていることがあり、ご本人では判別しにくい場合もあります。痛みの出る動作やタイミングを整理しておくと、原因を探るうえでの手がかりになります。

なぜ親指の付け根に負担が集中するのか
2025年に医学誌「Medicina」で発表されたBizらの系統的文献レビューでは、複数の研究にまたがる59例の個人データを統合し、種子骨炎に対する保存的なケアの実態が整理されました。挙げられている発症要因は、ヒールの高い靴や底の薄い靴、長時間の立位や歩行、ランニングやダンスなど前足部に繰り返し体重がかかる動作です。もともと足のアーチが高めの方や、体重が前足部に乗りやすい歩き方のクセをお持ちの方も、負担が集中しやすいと考えられています。この研究では、装具による負担の分散や活動量の調整といった保存的な取り組みを行った症例のうち、約66%で痛みの指標が改善したことも報告されました。手術を前提とせず、生活の中の負担を整えるところから始められる余地があるという点は、当院としても心強く感じる内容です。また、この論文では種子骨炎に対する統一されたケアの指針がこれまで存在しなかったことにも触れられており、装具・活動量の調整・足底へのパッド・理学療法など、複数のアプローチを組み合わせながら、一人ひとりの生活スタイルに合わせて負担を減らしていく考え方が大切だとまとめられています。長距離を走る方やダンスをされる方だけでなく、販売員や飲食店のスタッフなど、日々長時間立ち続けるお仕事の方にも起こりやすいとされている点は、久里浜・北久里浜エリアで働く方々にも身近なお話だと感じています。
見直したい3つの習慣
原因を踏まえると、日常生活の中で見直せるポイントは大きく3つあります。
一つ目は靴選びです。つま先が窮屈な靴やヒールの高い靴は、親指の付け根に体重が集中しやすくなります。少し余裕のあるつま先、クッション性のある靴底を選ぶだけでも、負担の分散につながります。普段お仕事でパンプスを履く時間が長い方は、通勤時だけでも歩きやすい靴に替えるという工夫が効果的です。
二つ目は体重のかけ方です。歩くときにつま先で強く蹴り出すクセがある方は、種子骨まわりへの負荷が増えやすい傾向にあります。かかとから着地して足裏全体で体重を受け止める意識を持つだけでも、一点への集中を和らげられます。
三つ目は、負荷をかけた後の休ませ方です。長時間歩いた日は、足を少し高くして休ませたり、患部を軽く冷やしたりすることで、翌日への痛みの持ち越しを防ぎやすくなります。逆に、痛みがあるまま毎日同じ距離を歩き続けると、炎症が落ち着く間もなく蓄積していきます。
姿勢や歩き方のクセが広げる影響
足の痛みは、足だけで完結しないことがあります。痛みをかばって歩くうちに、膝や股関節、さらには腰にまで負担が広がっていくケースを、当院でも数多く見てきました。たとえば、通勤で毎日1時間近く歩く方が、無意識に痛む側の足を外側へ逃がして歩くようになり、数週間後には反対側の膝に違和感を覚えて来院された、という例もあります。また、階段の上り下りで痛む足をかばい続けた結果、腰の左右バランスが崩れて、夕方になると腰が重だるくなるとおっしゃっていた方もいらっしゃいました。姿勢のバランスが崩れると、負担のかかり方も連鎖的に変わっていくのです。特にシニアの方の場合、痛みをかばう歩幅の変化が転倒のリスクにつながることもあるため、早めに歩き方の乱れに気づいておくことが安心につながります。
そのままにしておくとどうなるか
種子骨炎の多くは、急を要する重篤な状態ではありません。ただし、痛みをかばう歩き方を続けていると、前述のように膝や腰への負担が積み重なり、別の不調を招くことがあります。炎症が長引けば、日常のちょっとした動作にも気を遣うようになり、外出そのものが億劫になって活動量が落ちてしまう方も見られます。歩く量が減ると、足腰の筋力低下にもつながりかねません。せっかくの外出の機会を減らしてしまうのは、もったいないことだと当院では考えています。
※状態によっては医療機関での検査をおすすめする場合もあります。痛みが強い、腫れが引かない、しびれを伴うといった場合は、レントゲンなどの画像検査が必要になることもありますので、無理をせず早めにご相談ください。
横須賀悠整骨院での向き合い方

当院ではまず、痛みの場所や強さ、日常の歩き方のクセ、普段お履きになっている靴の特徴を丁寧に確認します。そのうえで足関節や足指の動きを一つひとつチェックし、負担が集中している部分を探っていきます。手技によるアプローチでは、足底やふくらはぎの緊張をやわらげ、体重のかかり方が一点に偏らないよう整えていきます。あわせて、足指をしっかり使うための簡単なストレッチや、靴選びの視点についてもお伝えしています。急に運動量を増やしたり減らしたりせず、少しずつ生活のペースに戻していく組み立ても、一緒に考えさせていただきます。長く歩く予定がある日の前後にどう過ごすか、といった具体的なご相談にも対応しています。初回はとくに、実際に歩いていただく様子を拝見しながら、体重移動のタイミングや足指の使い方に偏りがないかを一緒に確認します。ご自宅でできるセルフケアの方法も、できるだけ無理なく続けられる形でお伝えしていますので、遠慮なくお申し付けください。
気になる方はご相談ください
「これくらいの痛みで相談していいのか」と迷われる方も多いのですが、早い段階でお身体の状態を確認しておくことは、その後の負担を減らすことにつながります。久里浜・北久里浜周辺にお住まいの方、通勤や買い物でよく歩かれる方は、お気軽にお声がけください。
まとめ
足の親指の付け根の痛みは、種子骨という小さな骨への繰り返し負荷が関係していることがあります。靴選びや歩き方、そして休ませ方を見直すだけでも、負担のかかり方は変わってきます。小さな痛みだからと後回しにせず、ご自身の足の状態を一度確認してみることから、はじめてみませんか。
参考文献
Biz C, et al. “Conservative Treatment of Sesamoiditis: A Systematic Literature Review with Individual-Level Pooled Data Analysis.” Medicina (MDPI), 2025;61(7):1215. https://doi.org/10.3390/medicina61071215





