「肩が上がらない・腕が動かしにくい」その肩の不調、徒手的なアプローチと最新研究をもとに詳しく解説します
2026年07月9日
神奈川県横須賀市久里浜と北久里浜の中間に位置する接骨院・整体院の横須賀悠整骨院です。
「腕を上げると途中で引っかかる感じがする」「着替えのときに肩が痛む」「夜中に肩の痛みで目が覚める」といったような症状でお悩みの方はいらっしゃいませんか。肩の動かしにくさは、放置していると日常生活のさまざまな場面に影響を及ぼすことがあります。早めに状態を把握し、適切なケアを続けることが大切です。
今回は、肩関節の可動域制限(肩が動かしにくい状態)と、これに対する徒手的なアプローチについて、最新の研究知見をもとに詳しく解説します。
肩の動かしにくさとはどのような状態か
肩関節は、人体のなかで最も広い可動域をもつ関節のひとつです。腕を前に上げる(前屈)、横に開く(外転)、外向き・内向きに回す(外旋・内旋)など、多方向への動きが可能な構造をしています。しかしながら、さまざまな要因により関節の動きが制限されることがあり、これが「肩関節可動域制限」という状態です。
一般に「四十肩」「五十肩」と呼ばれるものもここに含まれることが多く、正式には「肩関節周囲炎」や「癒着性関節包炎」と表現されることもあります。肩の動かしにくさは、腱・靭帯・筋肉・関節包など肩周辺の多様な組織に関係して起こるため、原因の特定には丁寧な評価が必要です。
よく見られる症状・特徴

肩関節の可動域が制限されているとき、次のような症状が見られることがあります。
- 腕を上げるときに途中で「つまる感じ」「引っかかる感じ」がある
- 着替え・シャンプー・背中を洗う・後ろのファスナーを閉めるといった動作がしにくい
- 特定の方向に動かすと鋭い痛みや強いつっぱりが出る
- 動かし始めは固く、ある程度動かすと少し楽になる傾向がある
- 夜間に肩が痛む(特に横向きに寝ると症状が出やすい)
- 首や肩甲骨まわりのこり・重さを伴うことが多い
このような症状のうち複数当てはまる場合は、肩関節周辺の組織に何らかの状態変化が生じている可能性があります。
原因として考えられる状態
肩の動かしにくさには、さまざまな要因が関係している可能性があります。
関節包・滑膜の状態変化
肩関節を包む「関節包」という組織が厚くなったり、炎症後に収縮したりすることで、関節の動きが制限されることが報告されています。この状態は特に、四十肩・五十肩のような経過をたどる方で見られやすいとされています。
腱・筋肉の状態変化
肩の動きを支える「ローテーターカフ(腱板)」という筋肉群の緊張や、腱の性質変化が影響している場合もあります。肩まわりの筋肉のバランスが崩れると、関節への負担が特定部位に集中しやすくなることも指摘されています。
最新研究が示す知見
徒手療法(手技を用いた施術)が肩機能障害に対してどのような形で活用されているかについては、近年、積極的に研究が行われています。2024年にPLOS ONEに発表された系統的レビュー(Flowers DWら)では、2010年〜2023年に実施された肩機能障害への徒手療法に関する26件の無作為化比較試験が確認されました。研究対象となった手技は、関節モビライゼーション・マニピュレーション・軟部組織への手技など多岐にわたっており、肩の不調への対応においてさまざまな手技が世界中で活用されていることが示されています。研究者らは、さらなる質の高い研究の蓄積が今後の課題であるとしつつ、臨床的な取り組みの現状を報告しています。
※状態によっては医療機関での検査をおすすめする場合もあります
姿勢や生活習慣が肩に与える影響
肩の動かしにくさには、日常の姿勢や習慣が大きく関わっていることがあります。
デスクワーク・スマートフォンの長時間使用
頭が前に出る「前傾姿勢」が習慣化すると、肩甲骨の動きが制限されやすくなります。肩甲骨の動きが悪くなると、肩関節そのものへの負担が増える可能性があります。
特定の動作の繰り返し・偏った使い方
利き腕側への負担が集中していたり、特定の作業姿勢が固定されたりすることで、肩周辺の筋肉が不均一な緊張パターンを持ちやすくなります。
加齢に伴う組織の変化
40〜60代を中心に、腱や関節包などの組織が変化しやすい時期があります。この時期に無理な動作を繰り返すことや、逆に動かさない期間が続くことが、状態の悪化につながることもあります。
運動習慣の不足や急激な負荷
日常的に肩を動かす機会が少ない方が、急に重い荷物を持ったり激しい動作をしたりすることで、組織への負担が一時的に高まることがあります。

放置した場合に起こりうる影響
肩の動かしにくさを「しばらく様子を見よう」と放置していると、いくつかの影響が生じることが考えられます。
- 痛みを避けて肩を動かさない時間が増え、さらに筋力が落ちる
- 肩の代わりに首や腰などへの負担が増える(代償動作)
- 夜間痛が続くことで睡眠の質が低下する
- 日常動作の制限が広がり、仕事・家事・趣味への影響が出てくる
- 長期化すると可動域の回復に時間がかかることがある
症状が数週間以上続いている場合は、一度、専門のスタッフへご相談いただくことをおすすめします。
横須賀悠整骨院での対応
当院では、肩の動かしにくさや痛みのある方に対して、次のような流れで状態を確認し、対応しています。
1. 問診・症状の確認
いつ頃から、どのような動作で症状が出るか、夜間痛の有無、生活への影響の度合いなどを丁寧に確認します。
2. 動きの評価
実際に肩・肩甲骨・首・胸椎の動きを確認し、どの方向・どの組織に制限が生じているかを把握します。
3. 徒手的なアプローチ
関節モビライゼーション(関節の動きを促す手技)、軟部組織へのアプローチ、肩甲骨周辺の筋群への手技などを、状態に合わせて組み合わせて対応します。
4. 日常生活・自己ケアへのアドバイス
姿勢の見直しや、自宅でのセルフケア(ストレッチや動かし方のポイント)についてもご説明します。

A man with shoulder pain goes to the doctor, The doctor diagnoses the patient’s arm pain and shoulder pain. Concept of physical therapy and rehabilitation.
こんな方はぜひご相談ください
- 腕が耳の高さより上がらない状態が2〜3週間以上続いている
- 夜中に肩が痛んで目が覚めることがある
- 着替え・洗髪・料理など日常動作が不便になってきた
- 「四十肩・五十肩かも」と感じているが、どこに相談すればいいかわからない
- 以前より明らかに肩の可動域が狭くなった気がする
- 肩の状態が関係しているような症状がほかにも出ている
まとめ
肩の動かしにくさは、関節包・腱・筋肉など複数の組織の状態変化が絡み合って生じることが多く、その原因は一人ひとり異なります。最新の研究では、徒手療法が肩機能障害への対応において多くの場面で活用されており、引き続き世界的に研究が進められていることが確認されています。
横須賀悠整骨院では、動きの確認と丁寧な問診をもとに、肩の状態に合わせた徒手的なケアをご提案しています。「肩の動かしにくさが気になる」「症状が長引いている」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
参考文献
Flowers DW, Swanson BT, Shaffer SM, Clewley DJ, Riley SP.「Is there ‘trustworthy’ evidence for using manual therapy to treat patients with shoulder dysfunction?: A systematic review.」PLOS ONE. 2024. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38236928/





