「首や頸部の痛みが長引いている方へ」── 非特異的頸部痛への徒手療法と運動の組み合わせについて、最新研究をもとに詳しく解説します
2026年08月12日
神奈川県横須賀市久里浜と北久里浜の中間に位置する接骨院・整体院の横須賀悠整骨院です。
「首がなんとなく重い」「頭を動かすたびに痛みを感じる」「長年、首まわりの不調が続いている」── こうした症状でお悩みの方は、意外と多くいらっしゃいます。首(頸部)の慢性的な痛みは、一見「たいしたことない」と感じがちですが、日常生活の中でじわじわと積み重なることで、集中力の低下や睡眠の乱れにまで影響が及ぶことも少なくありません。
当院にも、「首の痛みが数ヶ月続いている」「病院でレントゲンを撮ったが特に異常がないと言われた」「マッサージに行っても一時的にしかラクにならない」とおっしゃる方が多くいらっしゃいます。本記事では、「非特異的頸部痛」と呼ばれる状態の特徴と、徒手療法(手技によるアプローチ)と運動の組み合わせに関する最新研究の知見について、わかりやすく解説します。
非特異的頸部痛とは?
「頸部痛(けいぶつう)」とは、首(頸椎)まわりに生じる痛みや不快感の総称です。そのなかでも、画像検査や検査所見で明らかな器質的原因が特定できないものを「非特異的頸部痛」と呼びます。
首の痛みを訴える方の多くがこのカテゴリに当てはまるとされており、頸部痛全体の8割以上が「非特異的」に分類されるという報告もあります。骨折・椎間板ヘルニア・神経圧迫といった明確な病変がないにもかかわらず、継続的な痛みや動きにくさを感じるのがこの状態の特徴です。
「検査で異常はなかった」と言われても痛みが続く場合、首まわりの筋肉の過緊張・関節の動きの制限・神経系の感受性の変化など、さまざまな要素が関係している可能性があります。そのため、状態に応じた多角的なアプローチが必要と考えられています。

よく見られる症状・特徴
非特異的頸部痛として見られる状態には、以下のようなものが挙げられます。
- 首の後ろや横、根元あたりの鈍痛や張り感
- 頭を左右・前後に動かしたときの痛みや制限感
- 肩から首にかけての重だるさ
- 長時間同じ姿勢を続けた後に悪化する感覚
- 朝起きたときに首がこわばっている感じ
- 後頭部あたりの圧迫感や頭重感
- 腕やてのひらへのしびれ感をともなうこともある
※腕へのしびれや手の脱力感がある場合など、状態によっては医療機関での検査をおすすめする場合もあります。

原因として考えられる状態──最新研究が示すこと
2023年に「Journal of Manual & Manipulative Therapy(徒手・操作療法学術誌)」に掲載されたシステマティックレビュー&メタアナリシス(Wilhelm Mらの研究)では、非特異的頸部痛に対する徒手療法と運動の組み合わせについて、22件の無作為化比較試験(RCT)を統合して分析しました。
この研究では、徒手療法を以下の4種類に分類して効果を検討しています。
- HVLA(高速低振幅スラスト手技):関節に短時間の素早い圧をかける技法
- モビライゼーション(関節可動化手技):関節をゆっくりと動かす繰り返し操作
- 複合型徒手療法:複数の手技を組み合わせたアプローチ
- MWM(動きをともなうモビライゼーション):患者が動作しながら施術者が補助する技法
結果として、徒手療法と運動の組み合わせが、運動療法単独よりも有意に痛みと機能障害の改善に関与することが中等度のエビデンスレベルで示されました。
これは、「首の痛みや動きにくさに対して、手技で直接関わること(施術)と、運動を通じて機能を引き出すことの、両方を組み合わせることに一定の意義がある可能性がある」という研究上の重要な報告です。手技による関節・筋肉へのアプローチが神経系や筋緊張の状態に関与し、それが運動の効果を引き出しやすくするという仕組みが考えられています。
姿勢や生活習慣が首に与える影響
現代の生活習慣において、首まわりに負担が集中しやすい状況が増えています。特に次のような場面では、頸部への継続的な負荷が生じやすいと考えられています。
デスクワーク・パソコン操作
頭が前方に出た「前傾頭位」になりやすく、首への荷重が増加する可能性があります。頭の重さは体重の約10%と言われており、前方に傾くほど頸椎にかかる負担は大きくなるとされています。モニターの位置・椅子の高さ・身体の角度などが、首への負担量に影響します。
スマートフォン操作
下を向いた姿勢が長時間続くことで、頸椎への負担が高まるとされています。近年「テキストネック」とも呼ばれ、若い世代の頸部不調の増加とも関連すると指摘されています。
睡眠姿勢・枕の状態
枕の高さや素材が合っていないと、睡眠中に首が一定の方向に傾いた状態が長時間続くことがあります。就寝中の頸部への蓄積が、朝のこわばりや痛みにつながることもあります。
精神的なストレス・慢性疲労
心理的な緊張が肩や首まわりの筋肉に影響する可能性もあります。慢性的なストレス状態では、筋肉が収縮しやすい状態が続くことが関係しているとも考えられています。首まわりの状態と、精神的な疲労の状態は切り離せない関係にあることも少なくありません。

放置することで起こりうる影響
「少し首がだるい程度だから」「そのうちよくなるだろう」と様子を見ているうちに、以下のような変化が生じることがあります。
- 首の可動域がさらに狭まり、動かしにくさが増す可能性がある
- 姿勢のくせが固定化されやすくなる
- 頭痛や目の疲れと首の不調が重なりやすくなる
- 肩や背中の張りとあわさって、より広い範囲の不快感につながることがある
- 状態が慢性化することで、変化が生じにくくなる場合がある
もちろん経過はお一人おひとりで異なりますが、早めに状態を確認しておくことは、その後の生活の質を保つうえでも大切な選択肢のひとつです。
横須賀悠整骨院での対応について
当院では、首の痛みや動かしにくさでお悩みの方に対して、以下のような流れで対応しております。
① 状態の丁寧な確認
問診と姿勢・動きのチェックを通じて、どのような状態にあるのかをまず確認します。首の動き方、左右差、痛みが出る動作、日常生活への影響なども含めてお話を伺います。「なんとなく続いている」という感覚も、大切な手がかりのひとつです。
② 手技によるアプローチ
筋肉の緊張や関節の動きに関係している可能性がある場合は、頸部・肩まわりの筋肉や関節に対する徒手的なアプローチを行います。状態に応じた手技を選択し、無理な負荷をかけることなく丁寧に対応いたします。
③ 運動・セルフケアのご提案
施術だけでなく、ご自宅でできる首のストレッチや姿勢を意識するためのポイントなど、日常生活のなかで取り組める内容もあわせてお伝えします。研究が示すように、手技と運動の組み合わせが状態に関わる可能性があるため、ご自宅での取り組みも重要です。
④ 状態に応じた見直しと連携
腕へのしびれなど神経症状が関係している可能性がある場合や、同じ状態が長期間続いている場合は、医療機関への受診をおすすめすることもございます。当院では状態の確認を通じて、最適な対応方針をご提案します。
こんな方はぜひ一度ご相談ください
- 首の痛みや重だるさが2週間以上続いている方
- 病院で「異常なし」と言われたが不調が続いている方
- 長時間のパソコン作業・スマートフォン使用が多い方
- 頭痛とあわせて首の張りを感じることが多い方
- 年齢とともに首のこりが強くなっていると感じている方
- 首の痛みで日常の動作が制限されている気がする方
どのような状態でも、まずは一度ご相談いただければ、状態を確認したうえでお伝えできることをご説明いたします。
まとめ
非特異的頸部痛は、画像所見では特定の原因が見当たらないながらも、日常生活に影響を与えやすい状態です。2023年のシステマティックレビューとメタアナリシスでは、徒手療法と運動の組み合わせが運動単独よりも痛みや機能障害の改善に関与する可能性があることが、中等度のエビデンスで示されました。横須賀悠整骨院では、一人ひとりの状態を丁寧に確認したうえで、手技と運動を組み合わせた対応を行っております。首の不調を「なんとなく続いている」まま放置せず、まずはお気軽にご相談ください。
参考文献
Wilhelm M, Cleland JA, Carroll A, Gill NW, Morrissey A, Farber H, Mintken PE. The combined effects of manual therapy and exercise on pain and related disability for individuals with nonspecific neck pain: A systematic review and meta-analysis. Journal of Manual & Manipulative Therapy. 2023;31(4):234-246.
PubMed PMID: 37092822
URL:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37092822/





