胸郭出口症候群をわかりやすく解説

2024年06月5日

1. 胸郭出口症候群とは何か

胸郭出口症候群は、腕や腋、肩周辺の痺れや力の入りづらさ等の症状を表す不調の一種で、一言に胸郭出口症候群と言っても大きく分類しても3つの種類に分類されます。1つ目は鎖骨と第一肋骨の間の狭い空間にある神経や血管が圧迫されることによって生じる肋鎖症候群。2つ目は首の前側にある斜角筋という筋肉で神経や血管を圧迫する斜角筋症候群。3つ目が胸の前方の胸筋群によって神経や血管が圧迫される過外転症候群です。
症状は非常に多様であり、個人によって異なりますが、多くは特定の動作によって悪化する傾向があります。

1.1. 症状と原因を簡単に理解

胸郭出口症候群に関連する症状は、首、肩、腕に感じる痛みやしびれ、手の冷感や色が変わるなどです。こうした症状は特定の姿勢、例えば長時間のパソコン作業や肩に負担のかかる動作をした際に現れることがあります。また、重い物を持ち上げる動作なども症状を悪化させることがあります。原因は主に 姿勢の問題×動作パターンのエラーの問題×全身的な栄養と酸素供給 によって発生します。

先天的に胸郭出口が狭いケースや、交通事故による外傷、過度なスポーツ動作の繰り返しも原因となります。

1.2. 発症する人の特徴

胸郭出口症候群は、主に若い成人に多いとされていますが、中には高齢の方々や、青少年に見られる場合もあります。特に手作業やデスクワークが多い職業に就いている人、またはスポーツ選手の中には、この症候群が見られることがあります。

過去に首や肩に負傷を経験し、その影響で筋肉のバランスが崩れた人や、不自然な姿勢を長時間続けることが多い人も、可能性が高まります。症状が顕著に現れるまでの時間は人それぞれですが、早期発見と適切な施術によって症状の悪化を防ぎ、改善することができます。

1.3. 一般的な施術法の紹介

基本的には保存法が第一選択されることが多いです。保存法としては、物理療法や姿勢矯正、ストレッチや筋力トレーニングを行うことで、圧迫されている神経や血管に対するストレスを和らげる方法があります。また、必要に応じて運動法が選択されることもあります。

いずれの施術法も、個々の症状やライフスタイルに合わせて適応され、症状の改善と再発防止が目指されます。

2. 日常生活での予防と対策

胸郭出口症候群を防ぐために、日々の生活で行える予防と対策は極めて大切です。発生を未然に防ぐことはもちろん、体調を整え、快適な日常を送るためにも重要な要素となります。この章では、姿勢の改善や体操、ストレス管理の重要性、適切な仕事環境を整えることによって、どのように生活の質を向上させるかについて詳しくご紹介していきます。

2.1. 姿勢の改善と体操

長時間のデスクワークやスマートフォンの使用は、姿勢の悪化に繋がりがちです。猫背や肩こり、腰痛に悩む方は少なくありません。姿勢を改善することで、これらの不調を予防し、体のバランスを整えることが可能です。例えば、背筋を伸ばす習慣をつけ、適切な椅子の使用やデスクの高さを調節することは、姿勢維持に役立ちます。さらに、日常生活に組み込むことができる体操も効果的です。簡単なストレッチや、肩甲骨周りを意識したトレーニングを定期的に行うことで、筋力のバランスを改善し、良好な姿勢を保つ手助けとなります。また、立つ、座る、歩くといった基本的な動作に意識を向けることも、姿勢改善のためには必要です。

胸郭出口症候群では特にストレートネックや、なで肩、肩関節の内巻き癖が直接の原因になりえます。

これらを助長させる以下の生活習慣の改善はとても大切です。
・寝る時に特定の肩を下にして寝る
・重い荷物を持ったり特定の手で子供を抱っこし続ける
・胸筋ばかりトレーニングしている
・猫背姿勢で過ごすことが多い
・呼吸が浅い

2.2. 栄養と循環の管理の重要性

現代社会では、運動不足や栄養不足はかなり意識していないと、避けて通れない要素となっています。
胸郭出口症候群は神経が圧迫されて神経線維が酸欠、栄養欠乏に陥って発生する場合と、動脈や血管が圧迫されて筋肉や神経が酸欠、栄養欠乏に陥る場合があります。
どちらにせよ、局所で起こっているのは酸素欠乏と栄養欠乏です。
特に脳をはじめとする神経線維は、酸素や栄養を莫大に消費する器官です。
運動不足で全身的に酸欠であったり、食事の量が足りていない、もしくはバランスが悪くてうまく吸収できていないことが原因で低血糖を起こしていれば、胸郭出口症候群の発生率は跳ね上がります。
長くなってしまうので栄養に関する説明は別項にいたしますが、アドバイスは簡潔にここに記します。
・低脂質で質の良い食物繊維を含んだ炭水化物をメインで食べること
・一気にドカ食いせず、少量頻回で食べること(3食でなくても5でも6でもOK)
・不自然な食事制限はせず、自身の基礎代謝、運動代謝を考慮してカロリーを十分に摂取する
・食後15分でいいので軽く散歩するのがおすすめ。食後すぐに寝るはNG

 

2.3. 適切な睡眠環境を整える

胸郭出口症候群を改善する上で全身的な酸素、栄養状態を担保することの重要性は前項で触れましたが、あといくつか必要なことがあります。
その1つが十分な睡眠時間です。
人間の神経や筋肉などは睡眠時にでる成長ホルモンによって修復過程に入ります。故に睡眠不足であると十分な成長ホルモンが分泌されず、したがって十分な修復をされません。
また、睡眠時にホルモンが出ても修復の材料であるアミノ酸や糖が血液中に足りなければもちろん修復は十分に進みません
ソファやこたつで寝るのではなく、しっかりと足を伸ばせる寝具で7時間を目安に睡眠時間を確保できると理想的でしょう。

3. 施術の必要性

胸郭出口症候群は生活習慣と栄養さえ気をつけていれば自然に改善するか?
と聞かれることがありますが、残念ながらのぞみは薄いと考えます。
神経症状が出ている筋肉は神経の異常によって十分な収縮も弛緩もできません。
そうなるとその状態でのストレッチは効果は出ずらいばかりか悪化させてしまう可能性すらあります。運動も然りでうまく働けていない箇所がある状態で運動をしても運動の偏りや癖を助長させる結果になり危険です。
まずは横須賀悠整骨院をはじめ専門家に適切な施術と指示を仰ぎましょう。
神経症は炎症と違い、放置しても自然改善しづらく、神経性萎縮というもう改善することがない筋肉の変性につながってしまうケースもあります。
胸郭出口症候群や神経症状かも?と感じたらできる限り早期にご相談ください。