「膝の重さ・動きにくさ」でお悩みの方へ ─ 変形性膝関節症と保存的ケアの最新知見
2026年05月16日
神奈川県横須賀市久里浜と北久里浜の中間に位置する接骨院・整体院の横須賀悠整骨院です。
「最近、階段の上り下りが少しつらくなってきた」「朝、起き上がる際に膝がこわばって動かしにくい」「長時間立ち仕事をした翌日、膝のあたりが重だるく感じる」──このようなお悩みを抱えてご来院される方が増えています。こうした状態の背景に関係しているとされるのが「変形性膝関節症」と呼ばれる状態です。
今回は、変形性膝関節症についての基本的な知識を整理するとともに、整骨院・接骨院でできる保存的なケアについても詳しく解説します。

変形性膝関節症とは?
変形性膝関節症とは、膝関節を構成する軟骨や骨、その周囲の組織が少しずつ変化していく状態です。年齢とともに多く見られますが、体重の増加・筋力の低下・過去のケガ・長年の姿勢の習慣なども発症に関係していると考えられています。
膝関節には「軟骨」と呼ばれるクッション組織があり、骨と骨が直接こすれ合わないよう保護する役割を担っています。加齢とともにこの軟骨が少しずつ薄くなることで、膝の動きに違和感が生じたり、動かすときに重だるさを感じるようになることがあります。
「変形」という言葉から、膝が大きく変形するイメージを持たれる方もいらっしゃいますが、特に初期〜中等度の段階では外見上の変化がほとんどなく、「何となく動きが悪い」「朝だけこわばる」といった形で最初の変化が現れることが多いです。こうした状態は早めに把握し、適切なケアを続けることが大切だと考えています。
よく見られる症状の特徴
変形性膝関節症に関連するとされる症状の例として、以下のようなものが挙げられます。
- 朝起きたとき・長時間座ったあと、立ち上がる際に膝が動きにくく感じる
- 階段の上り下り、特に「下り」のときに膝に違和感や不安定さを感じる
- 歩き始めの数歩がぎこちなく、少し動くと楽になるようなお悩みがある
- 膝の内側または外側の特定部位に、押したときの重だるさや不快感がある
- 天候の変化や疲れが重なる日に、症状が出やすくなるような傾向がある
- 膝を完全に曲げ伸ばしすると、引っかかる感じや音がする場合がある
症状の出方には個人差があり、「波がある」「季節によって違う」「歩いたあとだけ出る」とおっしゃる方もいらっしゃいます。いずれにしても、日常生活の動作に変化が出てきたと感じたら、早めにご確認されることをお勧めします。
※状態によっては医療機関での検査をおすすめする場合もあります。膝の腫れが強い、安静時でも痛みが続く、夜間に痛みが増すなどの場合は、まず整形外科等での確認をお勧めします。
原因として考えられる状態 ─ 最新研究の知見から
2025年に国際的な医学誌『BMJ』に掲載されたシステマティックレビュー&ネットワークメタ解析(Yan L et al.)では、変形性膝関節症に対する複数の運動アプローチの効果が比較・検証されました。この研究は12のデータベースから2024年8月までの幅広い文献を収集した信頼性の高い大規模分析です。
研究では、有酸素運動・筋力強化トレーニング・水中運動・太極拳・ヨガなどさまざまな運動種目を比較した結果、以下のようなことが報告されています。
- 有酸素運動と筋力強化トレーニングが、疼痛の軽減と身体機能の改善において特に強いエビデンスを持つことが示された
- 太極拳においても、膝の痛みや動きに関する指標の改善が報告されている
- いずれの運動アプローチも安全性が高く、副作用が少ないことが確認されている
この研究から示唆される重要な視点は、「適切に身体を動かすことが、膝の状態を支える上で有効である可能性がある」ということです。「膝が悪いから動かさないほうがいい」という考えから安静にしすぎることは、むしろ筋力低下や関節の硬直を招く可能性があるとも考えられています。当院では一人ひとりの状態を丁寧に確認しながら、無理のない範囲で身体にアプローチしていきます。
姿勢や生活習慣が膝に与える影響

膝の状態は、膝単体の問題だけでなく、全身のバランスや日常の習慣が関係していることが多いとされています。以下に代表的な関係についてご説明します。
股関節の動きの低下
股関節の可動域が制限されると、その分の動きを膝で補う場面が増えます。膝と股関節は連動して動くため、股関節のケアが膝の状態に間接的に影響している場合があります。
足のアーチと着地のバランス
歩くたびに足から膝へと力が伝わります。足のアーチが崩れていたり、歩き方のバランスが偏ると、膝に偏った力がかかりやすくなると考えられています。
大腿四頭筋の働き(太もも前面の筋肉)
膝を安定させる役割を持つ大腿四頭筋の働きが低下すると、動作中に膝関節へ余分な負荷がかかりやすくなるとされています。特に加齢に伴い筋力の維持が重要な要素になります。
体重と膝への負担の関係
体重が増えると、歩行時の膝への負担が大きくなるとされています。生活習慣の改善が膝への負担を軽減する一つの要素になり得ます。
長時間同じ姿勢の継続
長時間のデスクワークや立ち仕事が続くと、膝周囲の筋肉が疲労しやすくなり、関節への負荷が偏りやすくなります。日常的な姿勢の見直しも、膝の状態管理において大切な視点です。
放置することで起こりうる影響
「今の段階では我慢できる」と感じていても、変化を長く放置することで、以下のような状況が生じやすくなる可能性があります。
- 膝をかばって歩くようになり、腰・骨盤・股関節への負担が増えやすくなる
- 痛みを避けて動かなくなることで、下肢全体の筋力が低下していく
- 筋力が落ちることで膝が不安定になり、さらに負担が増す悪循環が起きやすくなる
- 日常的な活動(買い物・散歩・趣味)が徐々に制限されるようになる
- 動くことへの不安感・自信の低下が生じ、社会的な活動が減少しやすくなる
「動ける状態を長く維持する」ためにも、早めに身体の状態を確認しておくことが大切だと考えています。
当院での対応

横須賀悠整骨院では、膝の不調でご来院される方に対して、以下のような流れで確認・対応しています。
丁寧な問診
どのような場面で不調を感じるか、いつ頃から変化が出てきたか、お仕事や日常の活動内容なども含めて詳しくお話を伺います。
動作・可動域の確認
膝の曲げ伸ばしの範囲、股関節・足首の動き、立ち上がりや歩行の状態などを確認します。膝単体ではなく、全身の連動を確認しながら状態を把握していきます。
手技によるアプローチ
膝周囲の筋肉・軟部組織の緊張を和らげる施術、股関節や足首など関連部位へのアプローチ、ご状態に応じた手技を組み合わせて行います。
生活・動作アドバイス
日常の動作の中で膝への負担を減らすための工夫や、ご自宅でできるセルフケアの方法をお伝えします。「何に気をつければいいか」を具体的にお伝えすることを心がけています。
こんな方は一度ご相談ください
- 最近、階段の上り下りや長距離歩行がつらくなってきた方
- 膝のこわばり・重だるさが続いているような症状がある方
- 「年齢のせいだから仕方ない」と感じているが、できれば状態を改善したい方
- 膝をかばっているうちに、腰や足の別の部位も気になりだした方
- 日々の活動を続けながら、膝の状態を支えていきたい方
- 「変形性膝関節症」と診断されたが、整骨院でのケアについて知りたい方
どんな状態であっても、まずはお話をお聞かせいただければと思います。お気軽にご相談ください。
まとめ
変形性膝関節症は、加齢に伴う変化として多くの方に見られる状態ですが、「何もできない」ということではありません。2025年に国際的な医学誌『BMJ』に掲載された大規模なレビューが示すように、適切な運動アプローチが膝の状態と日常的な動きを支える可能性があります。
「膝のことが最近気になりはじめた」と感じたら、早めにご相談いただけると幸いです。横須賀悠整骨院では、一人ひとりの状態をしっかり確認した上で、丁寧に対応してまいります。
参考文献
Yan L, et al. “Comparative efficacy and safety of exercise modalities in knee osteoarthritis: systematic review and network meta-analysis.” BMJ. 2025. PMID: 41093618. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41093618/





