慢性化した腰の痛みや肩こりと、これからどう付き合っていくか
2026年09月2日
神奈川県横須賀市久里浜と北久里浜の中間に位置する接骨院・整体院の横須賀悠整骨院です。
「湿布を貼っても、しばらくするとまた同じ場所が重くなる」「マッサージに行った直後は楽になるのに、数日で元に戻ってしまう」——そんな声を、来院される方から本当によく耳にします。特に40代から60代の方に多く、腰やお身体の痛みが数ヶ月、あるいは数年単位で続いているケースは珍しくありません。今日は、そうした慢性的な痛みとどう向き合っていくかについて、最近発表されたある研究の知見を交えながらお伝えします。
「がまん」と「動かさない」が招く負のサイクル
長く続く痛みに対して、多くの方は無意識のうちに二つの対応のどちらかに偏りがちです。一つは「痛いのは仕方ない」とがまんし続けること。もう一つは、痛みが怖くて動かさないようにすることです。実はこの両方とも、慢性的な痛みにはあまり良い結果につながりにくいことが、近年の研究で少しずつ明らかになってきています。
2026年に医学誌Journal of Pain Researchに掲載された系統的レビュー・メタ解析(Zhang YZ氏ら)は、慢性的な痛みを抱える患者に対し、運動療法と、痛みの受け止め方や向き合い方を整理する心理的なアプローチを組み合わせた場合の効果を、3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月という複数の時点で比較検討しています。その結果、身体を動かすことと、痛みへの考え方を見直すことの両方に取り組んだグループのほうが、長期間にわたって症状の改善が持続しやすいという傾向が示されました。

慢性的な痛みとはどのような状態か
ここでいう慢性的な痛みとは、目安として3ヶ月以上続く痛みのことを指します。ぶつけた、ひねったといった明確なきっかけがある急性の痛みとは異なり、慢性痛は原因がひとつに特定しにくく、姿勢のクセや生活習慣、日々のストレス、身体の使い方など、複数の要因が積み重なって生じていることが多いとされています。だからこそ、痛む場所だけを見るのではなく、日常生活全体を含めて状態を確認していくことが欠かせません。
例えば、事務職として長年働いてきた50代の女性のケースを考えてみます。数年前に腰を痛めたことをきっかけに、重い物を持つ動作や、前かがみになる姿勢を無意識に避けるようになったとします。その結果、腰まわりの筋力がじわじわと落ち、以前よりも少しの動作で痛みが出やすい身体になってしまう——このような経過は、決して珍しいものではありません。きっかけとなったケガそのものは落ち着いていても、その後の身体の使い方の変化が、痛みを長引かせる別の要因になっていくのです。
研究が示す、二つの働きかけの意味
先ほどの研究で興味深いのは、運動療法だけを行った群と比べても、運動療法に加えて痛みへの向き合い方を整理する取り組みを組み合わせた群のほうが、6ヶ月後・12ヶ月後という長い期間で改善が保たれやすかったという点です。身体を動かす練習を重ねるだけでなく、「動くと悪化するのではないか」という不安そのものにも目を向けることで、日常生活での活動量が自然と保たれやすくなるためと考えられます。これは単に気の持ちようという話ではなく、行動そのものが変わることで、身体への負荷のかけ方も変わっていくという実際的な意味を持っています。
来院される方に共通する状態
- 朝起きたときに腰や肩まわりがこわばっていて、動き出すまでに時間がかかる
- デスクワークで長時間座っていると、夕方になるほど痛みや重だるさが強くなる
- 特定の動作(振り返る、しゃがむなど)のときだけ鋭い痛みが走る
- 天気や気温の変化で調子が左右されやすい
- 以前ほど長く歩けなくなった、階段の上り下りが億劫になった

痛みの背景にある要因
上記のような状態の背景には、筋肉や関節そのものの状態だけでなく、痛みに対する身体の感じ方そのものが変化している場合があります。長く痛みが続くと、脳や神経が痛みの信号に敏感になり、本来であれば気にならないはずの刺激にも反応しやすくなることがあるためです。先ほどの研究が運動療法と心理的アプローチの両方を重視していたのも、身体面と、痛みの受け止め方という二つの側面から働きかける必要があるという考え方に基づいています。
姿勢や生活習慣とのかかわり
猫背気味の姿勢が続く、片側に重心をかけるクセがある、長時間同じ姿勢を取り続けるといった生活習慣は、特定の筋肉や関節に負担を集中させ、慢性的な痛みを長引かせる一因になります。また、痛みを避けようとして無意識に動きを制限してしまうと、筋力低下や関節の動きにくさにつながり、かえって痛みを感じやすい身体になってしまうこともあります。「動かさない」ことが必ずしも安全とは限らない、という点は覚えておいていただきたいポイントです。

そのままにしておくと起こりやすいこと
痛みを我慢しながら生活を続けていると、無意識のうちにかばう動作が増え、他の部位にも負担が広がっていくことがあります。また「これはこの先も良くならないのではないか」という思い込みが強くなると、身体を動かすこと自体への抵抗感が増し、活動量がさらに落ちてしまうという悪循環に入りやすくなります。この悪循環に早い段階で気づき、対応していくことが、長引く痛みと上手に付き合っていくための鍵になります。
当院での確認と対応の流れ
横須賀悠整骨院では、まず現在の痛みの状態や生活背景を丁寧にお伺いすることから始めます。どのような動作で痛みが出るか、いつから続いているか、日常生活でどのような姿勢や動きが多いかを確認したうえで、関節の動く範囲や筋肉の緊張の具合を実際に動かしながらチェックします。腰を反らす、前に倒す、身体をひねるといった一つひとつの動きを見比べることで、どの方向にどの程度負担がかかりやすいかが見えてきます。
そのうえで、手技による施術で身体の緊張をゆるめながら、ご自宅でも無理なく続けられる運動やストレッチをお伝えし、日常生活での姿勢や動作の工夫についてもあわせてご案内しています。例えば、長時間座る仕事をされている方には、1時間に一度立ち上がって腰を軽く反らす、といった小さな習慣づけから提案することもあります。大きな変化を一度に求めるのではなく、続けられる範囲で少しずつ生活に組み込んでいただくことを大切にしています。痛みとの向き合い方そのものについても、遠慮なくご相談いただければと思います。
※状態によっては医療機関での検査をおすすめする場合もあります。強いしびれや急激な痛みの悪化、これまでと違う症状を感じる場合は、無理をせず早めにご相談ください。
気になる症状がある方へ
「この程度で相談していいのだろうか」と迷われる方も多いのですが、痛みが軽いうちのほうが、身体を動かす練習も生活習慣の見直しもスムーズに進めやすいというのが実感です。数ヶ月単位で付き合ってきた痛みであっても、向き合い方を少し変えるだけで日々の負担が軽くなることは十分にあります。ご家族に付き添われて来院される方や、以前に他院でなかなか状態が安定しなかったという方からのご相談も、遠慮なくお寄せください。一人ひとりの生活リズムに合わせてお話を伺いながら進めてまいります。
痛みと歩幅を合わせていくために
慢性的な痛みは、一つの原因を取り除けばすぐになくなるという単純なものではなく、身体の使い方、生活習慣、そして痛みへの向き合い方が複雑に絡み合って形づくられています。今回ご紹介した研究が示すように、身体を動かすことと、痛みの受け止め方を見直すことの両方に少しずつ取り組んでいくことが、長い目で見た安定につながっていきます。横須賀悠整骨院では、久里浜・北久里浜エリアにお住まいの皆さまが、無理なく自分の身体と付き合っていけるよう、一緒に歩幅を合わせてサポートしてまいります。
参考文献
Zhang YZ, et al. “Efficacy of Cognitive Behavioral Therapy Combined with Exercise in Patients with Chronic Pain: A Systematic Review and Meta-Analysis.” Journal of Pain Research. 2026. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/42051752/





