「首の痛みや動かしにくさが続く方へ」── 非特異的頸部痛と手技アプローチの最新研究をもとに詳しく解説します

2026年06月8日

神奈川県横須賀市久里浜と北久里浜の中間に位置する接骨院・整体院の横須賀悠整骨院です。

「最近、首を動かすと詰まり感がある」「朝起きると首がこわばっていて、しばらくすると少し楽になる」「デスクワークや長時間のスマートフォン使用後に、首から肩にかけての重だるさが続く」──このような症状を感じていらっしゃる方は、少なくないのではないでしょうか。

首の痛みや動かしにくさは、特定の年代に限らず、多くの方が経験する身近な不調のひとつです。当院にも、そのような症状でお越しになる方がたくさんいらっしゃいます。今回は、「非特異的頸部痛」と呼ばれる状態と、それに対する手技的アプローチについて、2023年に発表された最新の研究をもとに詳しく解説します。

非特異的頸部痛とは?

「非特異的頸部痛」とは、骨折・脱臼・腫瘍・神経の圧迫といった明確な器質的原因が確認されにくい状態の首の痛みや不快感を指します。首の筋肉・頸椎周辺の関節・靭帯・筋膜などが関わっている可能性があるとされていますが、画像検査だけでは原因が特定しにくいケースも多くあります。

一般に「首の凝り」「頸部の筋緊張」と呼ばれる状態と近いこともあり、腕への強いしびれや力の入りにくさを伴わないことが多いのが特徴です。ただし、慢性化すると頭痛・睡眠の質の低下・集中力の低下など、首以外の部分への影響としてあらわれることもあります。

 

よく見られる症状・特徴

非特異的頸部痛に見られる主な症状として、以下のようなものが挙げられます。

  • 首を左右・前後に動かしたときの痛みや詰まり感
  • 朝起きた直後の首のこわばり(時間が経つとやや楽になる)
  • 長時間のデスクワークやスマートフォン使用後の首から肩・後頭部への重だるさ
  • 首を動かすときに「ゴリゴリ」「パキッ」といった感覚がある
  • 特定の方向に首を向けると痛みや張りが強まる
  • 首の動かせる範囲が、以前に比べて狭くなっているように感じる
  • 首をある程度動かすと「抜ける」ような不安感がある

上記のような症状が複数あてはまる方は、非特異的頸部痛のような状態が関係している可能性があります。

※状態によっては医療機関での検査をおすすめする場合もあります。

原因として考えられる状態

2023年に発表された研究(Wilhelm M, Cleland JA, Carroll A et al.)では、非特異的頸部痛に対する手技的アプローチについて22件のランダム化比較試験(RCT)をまとめたシステマティックレビューとメタアナリシスが行われました。

この研究では、徒手療法(手技)を以下の4種類に分類して分析されています。

  • HVLA(高速度低振幅手技):短時間の素早い動きで関節に働きかける方法
  • 関節モビライゼーション:ゆっくりとした動きで関節の可動性を促す方法
  • 複合型手技:上記を含む複数の手技を組み合わせたアプローチ
  • MWM(動的関節モビライゼーション):患者自身が動きながら施術者がサポートする手法

この研究の重要な知見として、手技的アプローチと運動療法を組み合わせることで、運動療法単独よりも疼痛の変化および機能障害の改善において有意な差が確認されたという報告があります(中等度の確実性エビデンス)。

また、用いる手技の種類によって適用の適切さが異なることも示されており、状態をきちんと評価したうえで手技を選択することの重要性が改めて提示されています。

姿勢や生活習慣の影響

非特異的頸部痛の発症・悪化には、日々の姿勢や生活習慣が関わっている可能性があります。

デスクワーク・スマートフォンの長時間使用:うつむきがちな「前傾姿勢」が続くと、頸椎に対して繰り返し大きな負荷がかかりやすいとされています。頭の重さは通常4〜5kgほどですが、前に傾くほど頸椎にかかる負担が増えるといわれています。

睡眠環境・枕の高さ:枕の高さや硬さが合っていないと、睡眠中に頸椎が自然ではない向きで長時間固定されることがあります。朝起きたときのこわばりが強い方は、枕との関係を見直してみることも一つのポイントです。

肩まわり・胸郭の柔軟性:肩まわりや胸の前面の筋肉が緊張・短縮していると、首への負担が増えやすくなる可能性があります。首は単独で動いているわけではなく、肩・胸郭・背中の動きと連動しているため、これらのバランスが崩れると首への影響として出やすくなります。

精神的なストレス・緊張:慢性的なストレス状態が続くと、首・肩まわりの筋肉が持続的に緊張しやすくなることも知られています。心理的な状態も身体の不調に関わっている可能性がある点として、近年の研究では注目されています。

放置によって起こりうる影響

非特異的頸部痛を長期間そのままにしておくと、さまざまな影響が出てくることがあります。

首の可動域が少しずつ狭くなり、「振り返る」「上を向く」といった日常的な動作に不便さを感じるようになることがあります。また、頸部の筋肉や関節に慢性的な負荷がかかり続けることで、周辺組織の状態が変化していく可能性もあります。

慢性化した頸部痛は、頭痛・後頭部のしびれ・目の疲れ・集中力の低下など、首以外の部位の不調として感じられることも少なくありません。「少し痛いだけだから様子を見ていた」という間に、気がつくと日常生活でかなり支障を感じるようになっていた、というケースも見受けられます。

当院で行っている対応

横須賀悠整骨院では、首の痛みや動かしにくさでお越しになる方に対して、まず現在の状態を丁寧に確認するところから始めます。

状態確認・動きのチェック:首の可動域・痛みが出る動き・姿勢の特徴などを確認します。また、いつ頃から・どのような状況で症状が出やすいかについても伺い、生活習慣や仕事環境のことも含めて状態を把握していきます。

手技的アプローチ:頸部の関節・周辺の筋肉・筋膜などに対して、個々の状態に合わせた手技で対応します。今回ご紹介した研究でも示されているように、手技の種類の選択が重要なため、当院では状態に応じてアプローチを変えながら対応しています。

姿勢・動作のアドバイス:日常生活における姿勢や動作の改善に向けたアドバイスをお伝えします。職場のデスク環境・スマートフォンの持ち方・枕の高さなど、気になる点があればご相談ください。

セルフケアの指導:ご自宅でできるストレッチや動きのチェック方法をお伝えすることもあります。院での施術だけでなく、日常の身体の使い方を少し意識していただくことが、状態の変化につながりやすいと考えています。

こんな方は一度ご相談ください

  • 首の痛みや動かしにくさが2週間以上続いている
  • 朝起きたときに首がこわばっていることが多い
  • デスクワーク・スマートフォン使用後に首から肩の重だるさが続く
  • 「なんとなく首が楽でない」という感覚がずっと抜けない
  • 首の可動域が以前より狭くなっている気がする
  • 湿布や市販薬で一時的には楽になるが、また戻ってしまう
  • 肩や後頭部への影響もあるように感じる

まとめ

非特異的頸部痛は、神経圧迫などの器質的原因が確認されにくい状態の首の痛みや不快感を指します。日常的な姿勢・生活習慣の影響を受けやすく、放置すると慢性化しやすい側面があります。

2023年発表の最新研究では、手技的アプローチと運動療法を組み合わせることで、運動のみの場合よりも状態の変化が期待されることが報告されています。また、手技の種類を状態に応じて選択することの重要性も示されています。

横須賀悠整骨院では、首の痛みや動かしにくさを感じている方の状態を丁寧に確認し、個々の状態に合わせた対応を行っています。「首の不調がずっと続いている」「何をすれば良いか分からない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。

参考文献

Wilhelm M, Cleland JA, Carroll A, Hessler A, Taylor H, Morris A, MacPherson M, Coronado RA. The combined effects of manual therapy and exercise on pain and related disability for individuals with nonspecific neck pain. Journal of Manual & Manipulative Therapy. 2023.

URL: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37092822/